タマゴからかえったばかりのロック・バンドが登場!
みなさ~ん、コ~ンニチハ~☆ タマゴからかえったばかりのロック・バンドが集まる〈ROCKひよこ組〉担任のタマコです! 雨は嫌いじゃないけれど、タマコ仕様のカワユイ傘を泥酔中に失くしてしまって(グスン)外出する気にもならず、おウチで妄想ばかりしてる今日この頃。そんなモワッとしたタマコの心の恋人が今回のひよこちゃん、Lillies and Remainsです! 京都生まれの宅録ひよこだったKENTくん(ヴォーカル/ギター)を中心に結成された4人組で、「映画やクラシック音楽、ジャズ、コンテンポラリー・アートなどの世界には海外で活躍している日本人がたくさんいるのに、ポップ・ミュージックにはいない。でもその分野で自分の力がいちばん活きるんじゃないかと考えたんです。芸術としてのポップ・ミュージックをやりたくてバンドを始めました」(KENT:以下同)という最近のひよこにしてはとっても高い向上心を持った子たちです。世界をめざすだけあって音も洋楽志向。昨年発表のEP『MO-RALIST S.S.』で入園してきた時は、4AD系のゴス・テイストなポスト・パンクだ~と思ってましたが、聴けば聴くほどそこだけに留まらないクールな音色に心底惚れちゃいました。そして今回リリースされたファースト・アルバム『Part of Grace』(FIFTY ONE)がますます素敵!
「ファーストを作る時はシングル集みたいなアルバムにしたいと思っていて。それくらいクォリティーが高くて、かつ各曲に〈優雅な瞬間〉が入るように曲作りをしました。曲ごとに歌っている内容や世界観は違うけど、それを〈優雅〉という横串で貫いているイメージですね」。
うんうん。ダークな甘美さもあれば粗々しく攻撃的な一面もあるし、また涼やかなギター・サウンドでポスト・ロック的な表情も見せたりとたくさん引き出しを開けているけど、総じて品が良くてポップな聴き心地なんです。KENTくんの良い意味で無表情な歌も、その優雅なサウンドを支えてますね。そしてこの子たちの音楽に国境はないなと思ったわけです。いきなりこんな良いアルバム作っちゃうと野望は膨らむばかりだね!
「良い音楽を届け続けて、野望というか……鹿島アントラーズには入団したいです」。
マルキーニョスとプレイできるとイイね! ではまた次回もお楽しみに☆
ひよこ組のおともだち
似非浪漫 『elenpyro-エレンピーオ-』 medisco/GYUUNE CASSETTE
またも大阪に珍獣発見! タマコの想像を遥かに超えた音ですが、変態プログレ・ハードコア・アフロビートてな感じ。自由すぎるトランペットといい、歌?ラップ?……いや、呪文!?なヴォーカルも狂ってます!
cinema staff 『Symmetoronica』 残響
残響印がバッチリ押されてます。ハイトーン声が映えるエレガントなポスト・ロックを軸にした、エモくてオルタナ感たっぷりのパワフル・サウンドがグー。ツイン・ギターのコントラストも聴きどころなので、ヘッドフォンで聴いてみて!
THEクルマ 『エレキトリックの感染源』 Phalanx
かなり潔いバンド名とサウンドが合致してる(!?)大阪の3人。〈蘇ったルースターズ〉と表現したくなる尖ったロックンロール(ぶっきらぼうな歌い口も大江慎也風)で世間を刺々しく斬ってます。〈THEトゲ〉でもイイですよね。
スーパーノア 『雨の惑星、ステレオの向こう』 colla
京都生まれの4人組の初作は、冒頭のナイスな変拍子曲で心をタイホされました! 歌メロはチャットモンチーみたいですが、曲の展開が非常に巧みでイイ! 小難しい感じはないけど、聴くほどにその精緻なアレンジに驚きます。