NEWS & COLUMN ニュース/記事

第25回――夏の過ごし方

連載
四の五の言わずにタイトゥン・アップ!
公開
2009/09/24   18:00
更新
2009/09/24   18:00
ソース
『bounce』 313号(2009/8/25)
テキスト
文/サイトウジュン(YOUR SONG IS GOOD)


YOUR SONG IS GOODのサイトウジュンが大好きな音楽について語りまくる連載。今月も熱くまくし立てます!




これ作った人、天才!!!!!!!!!

夏襲来。皆様いかがお過ごしですか? 当方、最近はというと楽曲制作でガケっぷちに追い詰められちゃあ、〈実話ナックルズ〉とか〈実話マッドマックス〉を買ってむさぼるように読んですぐ捨てたりとか、またはニューエスト・モデルの名盤『SOUL SURVIVOR』(キング)をふたたび回転中。わかっちゃいたけどニューオーリンズR&Bの泥沼にズッポシ浸かった身体でもう1回聴く“こたつ内紛争”は予想以上に危険。ガキんちょの頃に押した墓場行きの烙印をもう1回押し直す!ということで20年の時を越え、東中野の片隅ではこの夏いちばんのHOTTESTチューンと化したのだった。と同時に80's名作TVドラマ「親子ゲーム」をコムプリートで鑑賞してたりも。〈激ポップなブチさん最高!〉と絶叫する! 893状態しか知らない人、超見てもらいたい。で、カバヤの〈ジューC〉サイダー味をボリボリかじりながらパッション・ピット『Manners』(Columbia)をソウルフルなインディー・ロックとして勝手にお楽しみ。1曲目の“Make Light”を聴いてたら、なぜかプロミス・リングの『Nothing Feels Good』(Jade Tree)を思い出して猛烈に聴きたくなる。この90'sエモの名盤、リリース当時はエラく完成度が高い印象で、ボロさとか不安定さにウェイトを置きがちな青臭いネジれたキッズだった自分には、思ったより突き抜けててピカピカの照れくさい一枚だった。大好きだったけど。ところが、2009年最新プロダクションを聴いた後に聴くと、あれ? ボロくて不安定でなんだか枯れてないすか?という実に渋い魅力満載の一枚に仕上がっていたから不思議。あっ、オレの都合か。じゃあ、その前身キャプン・ジャズ『Analphabetapolothology』(Jade Tree)は?と思ったら、こちら当時と印象変わらず小学校の時の友達が繰り出す謎のギャグのようなデタラメさに満ち溢れていておりましたわ(笑)。キンセラ兄弟の夏休みの自由研究っぽくもある。で、一段落着いたところで、前々から気になっていた近所のスーパーで多用されている〈これはうまい!〉っていうステッカーを売ってくれ!と勤務中の生鮮食品コーナーのオヤジに直談判。熱意が通じたのかシートごと譲っていただき、ご機嫌なファッツ・ドミノ/リン・ホープ『Original Jamaican Sound System Heroes』(Capitol)のシャッフル・ビートでご機嫌になっている! という夏を過ごしている次第。悪くはないです。それじゃ、また会おう。



▼文中に登場した作品を紹介。
左から、ニューエスト・モデルの『SOUL SURVIVOR』(キング)、パッション・ピットの『Manners』(Columbia)、プロミス・リングの『Nothing Feels Good』(Jade Tree)、キャプン・ジャズの『Analphabetapolothology』(Jade Tree)、ファッツ・ドミノ/リン・ホープの『Original Jamaican Sound System Heroes』(Capitol)

 

 

PROFILE/サイトウジュン



YOUR SONG IS GOODのオルガン担当/リーダー。YSIG初のDVD「PLAY ALL!!!!!!」(KAKUBARHYTHM/ユニバーサル)が大好評リリース中! 3枚組を容赦なくPLAY ALLセヨ! もちろん激!つんのめりアルバム『THE ACTION』も相変わらず絶賛リリース中! フェスが終わったら!新作の制作へ! モロモロ詳しく&最新情報は〈www.kakubarhythm.com/ysigblog/〉で!