ユニークな個性に溢れた関連作を2連発!
現代音楽、ジャズ、ロックなど、さまざまなジャンルで異才ぶりを発揮してきたジム・オルーク。そんな彼が関わったアルバムが同時に2枚リリースされる。まずはジムがプロデュースを手掛けたバート・バカラックのカヴァー・アルバム『All Kinds Of People~Love Burt Bacharach』。曲ごとにゲスト・ヴォーカルが迎えられ、細野晴臣ややくしまるえつこ、サーストン・ムーアなど豪華な顔ぶれ。緻密にデザインされたサウンドには実験性と優雅さ、そしてウィットが同居していて、自身の歌モノ名作『Eureka』の流れを汲む仕上がりだ。
一方、ジムとフェネス、ピーター・レーバーグによるユニット=フェノバーグの8年ぶりの新作『In Stereo』では、強烈な3人の個性が激突。ヘヴィーな即興演奏と電子ノイズが渦巻くサイケデリックなサウンドが展開していく。まったく雰囲気の違う2作だが、ジムの多彩な音楽性を垣間見ることができるはず。
▼文中に登場した作品を紹介。
左から、ジム・オルークのリーダー作『All Kinds Of People ~love Burt Bacharach~』(B.J.L./AWDR/LR2)、フェノバーグのニュー・アルバム『In Stereo』(Editions Mego/Pヴァイン)