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Lo-Vibes 10周年!

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NEW OPUSコラム
公開
2010/06/18   13:49
更新
2010/06/18   14:39
ソース
bounce 321号 (2010年5月25日発行)
テキスト
文/北野 創

 

信頼のレーベルが節目のリリース攻勢をスタート!

 

古くはDJ KRUSH『覚醒』への参加でその名を轟かせ、近年はダブステップ・レーベルのSteppin' Aheadを運営するなど世のビート・ジャンキーから熱い支持を集めるトラックメイカー、KK。彼が2000年より主宰するLo-Vibesが、活動10周年という節目に怒涛のリリース攻勢を仕掛けてきた!

その口火を切るコンピ『Lo-Vibes Recordings 10th Anniversary "Mo' Fun"』は、KKの新曲やレーベル音源のリミックス&メガ・ミックスを詰め込んだイルな内容。なかでもNYアングラ界の重鎮・センセーショナルがねちっこいフロウでKKサウンドに絡む“Spot Rocker”は聴きものだし、フライング・ロータスのリミックスで知られるQuarta330が改編したKK+RUMI“Dance in the Khaos”もブリブリの低音に圧死寸前の出来栄えだ。他にもShing02、K-BOMB、Eccyなど豪華なメンツが顔を揃えているので、これまでLo-Vibesに縁のなかった人も聴いておくべし。

お次はMURDER CHANNELのコンピにも参加歴のあるビート職人、Drastik Adhesive Forceの初作『Human Music』。インダストリアルかつダビーな音響とぶっといトラックが交錯する音世界は異質そのもので、詩吟とコラボした“Advances”や、キリコの躁状態なラップが飛び交う“Tell A Clever Lie”などはもはや異次元の域だ。最後はKKの過去作でもマイクを握っていた新進気鋭のMC、ドクトルマチダのミニ・アルバム『OMOIDE』。前述のDrastik Adhesive Forceやfragmentらが提供する振り切れたサウンドを難なく乗りこなす語り口の切れ味は鋭く、ボクサーの肉体のような無駄のなさを感じさせる。PSGが参加したEVISBEATSのプロデュースによる“Natural Born”というキラーもアリ! なおレーベルの快進撃は今後も続くらしいのでお見逃しなく!

 

▼連続リリースされるLo-Vibesの作品を紹介。

左から、Lo-Vibesの10周年記念コンピ『Lo-Vibes Recordings 10th Anniversary "Mo' Fun"』、6月2日にリリースされるDrastik Adhesive Forceのニュー・アルバム『HUMAN MUSIC』、ドクトルマチダのミニ・アルバム『OMOIDE』(すべてLo-Vibes)

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