秋になっても暑苦しい鋼鉄連載〈OSHIETAL!〉、今回はモトリー・クルーのトミー・リー率いるメソッズ・オブ・メイへム(以下MOM)を教えたる! 97年作『Generation Swine』でモトリーにインダストリアル化を促したプロデューサーのスコット・ハンフリーの協力のもと、結成されたのがMOMだ。そして、リル・キムやスヌープ・ドッグらをゲストに迎えて99年に初作『Methods Of Mayhem』を発表。トミーのイメージを覆す本格的なラップ・メタルが大絶賛されるも、2000年にはMOMの活動を休止し、モトリーへ復帰。さらに、2002年には初のソロ作『Never A Dull Moment』をリリースするなど、もう二度とMOMの新作は聴けないだろうと誰もが諦めていた。
しかし、物語には続きがあったのだ! 何と11年ぶりに2作目『A Public Disservice Announcement』が届けられたのである! 制作工程もユニークで、ウェブ上にアップした新曲のアレンジをパートごとに一般から募集し、それをトミーとスコットがまとめていったという今作。また、チノ・モレロ(デフトーンズ)やデリック・ウィブリー(サム41)、チャド・クルーガー(ニッケルバック)らゲストの顔ぶれからもわかるように、ヒップホップ色が後退しているのも大きな特徴だ。トミーいわく「今回のテーマはテクノロジー・ロック! 本当のゲストは世界の才能溢れる応募者だ!」とのこと。ニクイこと言いやがるぜ! やはりこの男をチェックせずしてメタルをカタルべからずなのだ!
▼関連作を一部紹介。
左から、モトリー・クルーの97年作『Generation Swine』(Elektra)、メソッズ・オブ・メイヘムの99年作『Methods Of Mayhem』(MCA)、デフトーンズの2010年作『Diamond Eyes』(Reprise)、サム41の2007年作『Underclass Hero』(Island)