LEE FIELDS AND THE EXPRESSIONS 『My World』 Truth & Soul(2009)
SFにも別掲の快盤『Problems』を残しているノースキャロライナ出身の大ヴェテラン・シンガーが、エクスプレッションズなるバンド(ほぼエル・ミシェルズ・アフェア)を従えたドス黒いジュースの滴る名品。いまにも誰かがラップしそうなタイトで重いブレイクに負けじとディープ&スウィートな歌唱が濃厚に響き渡ります。
EL MICHELS AFFAIR 『Enter The 37th Chamber』 Truth & Soul/Fat Beats(2009)
7インチでシリーズ化していたウータン・クラン周辺のカヴァーが3年掛かりでアルバムに発展。もとよりソウル/ファンク色の濃いウータンだけに、“C.R.E.A.M.”などは直球のバンド演奏に違和感なくハマっています。ジャイルズ・ピーターソンが“Shimmy Shimmy Ya”を自身のコンピにピックしたことも話題に。
MICHAEL LEONHART & THE AVRAMINA 7 『Seahorse And The Storyteller』 Truth & Soul(2010)
エル ・ミシェルズ・アフェアで活動する一方で、スティーリー・ダンやヴィニシウスのバックも務めてきたトランペット奏者が放ったリーダー作。自身のヴォーカルもふんだんにフィーチャーし、サイケデリックやアフロビートも取り込んでひと味違うファンクをズッシリ聴かせてくれます。
ALOE BLACC 『Good Things』 Stones Throw(2010)
イグザイルと組んでいたエマノンのMCとして知られ、DJ DeckstreamやCradleとのコラボで日本でも人気の彼。シンガーに転身してのこのソロ2作目ではシルヴァーズ&ミシェルズに全面プロデュースを委ね、アル・グリーンやマーヴィン・ゲイら偉人への憧れを一気に解放。T&Sサウンドの魔法もあって、ビターなソウル感覚を掌中に収めています。
VARIOUS ARTISTS 『African Music Today』 Truth & Soul(2010)
タイトルはやや誇大表示っぽいですが、SF時代にリリ−スされていたアフロ寄りなファンク・チューンを改めて提示したコンピです。バマ&ザ・ファミリーをメインに、サード・アイやザファリらの定番ナンバーはいまなおフレッシュ。運営面でも一線を退いた格好のフィリップ・リーマンが、ここではコンパイラーとして久々にタッチしています。