アーティストが各テーマに沿ったお皿(CD)を紹介する連載!! SISTER JETの〈第10回〉!!!
[ 今月のテキスト ] THE BEATLES 『The Beatles』 Apple
それこそ高校生の頃、ドラムスのケンスケの親父から貰った30年選手のオーディオ・アンプが遂にご臨終してしまった。
〈ぷっしゅん〉と最後の声を残して。
いやあ君が増幅してくれた音楽を、この10年間、毎日本当に楽しんだよ。いままで増幅してくれてありがとう。
ご苦労様でした……っと、涙を流すちょうど3秒前。
「いらない電化製品を無料で……」という例の車がうちの前に!!
いえーい! ラッキー!
「これ持ってって! 置き場に困ってたんだわ」
なんて、ポイッと軽トラにぶん投げてさようなら。
さて新しいの買いに行こう!
はい、つまりうちのアンプを新調したわけです。
ハードを新調すると必ずチェックするのはビートルズ。
何が何でもビートルズ。これは鉄則。
まずはアナログ『Abbey Road』をかけてサウンドチェック。
「うーん、ちょっとロウが出すぎてる気がするが、全体的にはすごく音良いな……」
さて、次はこないだのリマスターCDを……なんてはじまるわけです。
が。
そんなのも30分もすると、音についてなんかはどうでも良くなってくる。これはいつも。
やっぱりビートルズは良いな! 最高だ!
なんて普通に聴いちゃって。いっしょに歌いながらね。
そこで今日は〈ホワイト・アルバム〉。
確か私が高校1年生の春に買った真っ白のアルバム。
それまでビートルズといえば初期のポップソングのイメージしかなかったから、これにはマジ衝撃を受けた。
“Glass Onion”という曲のジョンの〈オウイェー!〉というシャウト。
これは初期代表曲“A Hard Day's Night”の〈オウイェー!〉とは真逆の、黒くて悪いジョン。
何じゃこの曲は! ビートルズってこんなにロックでかっこ良いんだ! なんて世間知らずだったおれ、当時思いましたな。
世間的にはこのアルバム、メンバーがそれぞれやりたいことを勝手にやっていてまとまりがないなんて言われてますが、ひとこと言わせてください。
バカ野郎!
こんなにバンドとしてのヒリヒリ感が出てる名アルバムは他にない!!
最高傑作です。
PROFILE/SISTER JET
WATARU.S(ヴォーカル/ギター)、SHOW SKB(ベース)、KENSUKE.A(ドラムス)から成るレペゼン福生の3ピース・ロック・バンド。1月12日に待望のニュー・アルバム『LONELY PLANET BOY』(felicity)をリリースした彼らは、3月12日より全国11か所を回るワンマン・ツアー〈LONELY PLANET BOY TOUR〉も開催!! 現在オフィシャルサイトでは、そのキックオフ・イヴェントとして地元・福生UZUで実施するライヴの共演者=シスターバンドを大募集中です!! そんな3人のブランニューな情報については、こちらをご覧ください。