みなさ~ん! コ~ンニチハ~☆ タマゴからかえったばかりのロック・バンドが集まる〈ROCKひよこ組〉の担任、タマコです。〈おめぇここで何やってんだよ!〉って感じですけど、間違いじゃないんです!! タマコが超大好物のマイ・ケミカル・ロマンスご一行が来日するっていうから、ひよこたちにかまってる場合じゃなくなっちゃって、今回は特別に出張のお許しをいただいたってわけ、ウフフ。それでは、レッツ☆ゴー!
来日直後から、大阪の串カツ屋さんにて〈串カツ!〉とガッツポーズをキメながら食し、美味しさを力説。〈ニドヅケダメヨ(ソースをね)〉などの名言を残した(日本テレビ系朝の情報番組「スッキリ!!」より)をはじめ、大いなる親日家ぶりを猛烈にアピールしていたマイケミさん。そんな彼らのジャパン・ツアーのラストが横浜アリーナというから、前回のツアーのときのようにさぞかしセットからなにからドッカンドッカンやっちゃってるんじゃないかと思いきや、意外にもあっさりシンプル。飾りじゃないのよライヴは――ということで定刻ちょい過ぎにメンバー現る……!
Photo by Yuki Kuroyanagi
最新作『Danger Days: The True Lives Of The Fabulous Killjoys』のオープニング“Look Alive, Sunshine”と共に、メンバーがワラワラとステージに登場! 愛しのジェラルドさまは今日も猫背だわ! 色白だわ! ファイヤー・レッドの髪でもカッコイイわ(シルヴァーの短髪時代がタマコ的にはツボだった)! ――と、そのときのタマコの鼻の穴は限界を超えて広がっていたはずです。続くはもちろん“Na Na Na(Na Na Na Na Na Na Na Na Na)”で、初っ端から飛ばすってことですよね~。『The Black Parade』後ということで、ちょっぴり違和感もあったその突き抜けぶりも、いまはまったく気にならない! やっぱり生で受け止めるそのドライヴ感にさっそくイケイケなタマコ。同じくすっかり〈キルジョイ〉なオーディエンスの〈Na Na Na〉コーラスも、練習済みなのかと思うほどカンペキだったNa Na Na!
さらに2作目からの“Thank You For The Venom”を挿んでジェラさまの〈踊りたい?〉というMCで始まったのは、新機軸満載の〈Danger Days~〉においてもタマコ的にいちばん腰を抜かしたジュリアナ風(!?)ダンス・チューン“Planetary(Go!)”でございます。3曲目にしてすっかり沸騰状態になったアリーナ勢、酸欠少女も現れて大変! 気をつけて~!と心のなかで叫びつつ狂乱に身を捧げるタマコでした。
そんなこんなで飛ばした冒頭を経て、“Sing”ではちょっぴりクールダウン。スケール感があってエモーショナルなミディアムを広い会場で聴くのはイイな~と思いながらも、目は髪をかきあげるジェラさまに釘付けです! 瞬きもせず。そして、ランシドみたいにボブ・ディランをパンク・カヴァーした“Desolation Row”などなどをカマし、“Mama”へ――やっぱり『The Black Parade』のナンバーはこのなかにあると異質ですね。特にこの曲なんかは、突然ギアチェンジしなくちゃいけないという。
それほどあのアルバムが完成されたコンセプトを元に作られていたということなのですが、何とも浮いている気がするのはタマコだけ? 衣装はアレじゃないと気分が出ないし……でも聴きたいんだけどね……などとウジウジ考えていたら“Famous Last Words”が! 何はともあれやっぱり好きなんだからイイじゃない!という気持ちに身を捧げるタマコでした。
そして、“Summertime”。賑やかな最新作のなかにあってちょっと地味な印象もあったのですが、実はめちゃめちゃ良い曲であることに気付いちゃいました! ラッキー!! こういう穏やかなポップ・ナンバーがいちいち素晴らしいのも彼らの良いところです。しかし、うっとりとその余韻に浸ることは許さじ!なマイケミさん。続く鉄板チューン“I’m Not OK(I Promise)”を畳み掛け、ふたたびヒートアップです! 〈Trust Me!〉の掛け声もやはりカンペキなオーディエンスには感動すら覚えますな。
Photo by Yuki Kuroyanagi
で、ここでギターのフランク・アイエロさんの動きがすごいことになった!……と思ったら、この期に及んで彼が坊主になっていたことを発見しました。ジェラさまばっかりでごめんなさい! さらに、観るたびに逞しさが増していく情熱的なパワー・バラード“Ghost Of You”に痺れ、高速ロックンロール“Vampire Money”ではお尻に火が点く思いがして――あれよあれよという間にいよいよ終盤です。“The Kids From Yesterday”をしっとりと聴かせつつ、本編ラストはエモーションを爆発させるように“Helena”でSo Long & Good Night。ジェラさまの投げキッスもしっかりバチッとキャッチし、ゴクリと呑み込ませていただきましたよ、アハハ。
メンバーがステージを去り、〈もう終わりかー、グスン。腹八分目くらいがちょうどいいってことかな〉などと呟いたところでタマコ、不覚にもお腹がすいてきてしまいました。空腹はジェラさまほどのイイ男を拝んでも満たすことができません。まあこんなことは書かなくても良かったですね。
そしてアンコールにあたって真っ先に登場したのは、サポートの鍵盤奏者としてお馴染みのジェイムズ・デウィーズ(ゲット・アップ・キッズ)。今回は(も?)この人がかなりイイ仕事をしていたんですよー! 彼がすべての曲間の繋ぎにスペイシーでファンタスティックでフューチャリスティックなシンセを鳴らしていたので、ライヴを通じてほとんど音が止むことがなかったんです。そのおかげでオーディエンスのテンションも常に良い感じに保てていた気がしました。(ジェラさまに次いで)なにげに目立っていたかも!と思う次第。MVPです。
さてさてそのMVPさんのピアノで始まるは、この日いちばんの大歓声があがった“Welcome To The Black Parade”。待ってました! もちろん冒頭ではシンガロングですよ☆ また、ジェラさまの声は調子が良かったらしく、サビの〈Carry On~♪〉は正しいキーで歌っておられたのでタマコのテンションもばっちこーい!状態になりました。なったので・す・がー……始まりがあれば終わりもありまして、本気のラスト“Cancer”を迎えます。気付けばステージにはジェラさまとMVPのみに。とても痛々しいんだけど、それと背中合わせにある美しさが際立ったこのナンバーは、歌と鍵盤というシンプルな編成でより繊細に浮かび上がるのでした――アレ? これで本当に終わりなんですか?
若干オーディエンスのみなさんも呆気に取られた感満載でしたが、楽しかったんだからそれでいいんです! マイケミ、サイコー!! ニドヅケ、ダメヨー!! ではまた次回☆
MY CHEMICAL ROMANCE @ 横浜アリーナ 2011年2月5日 セットリスト
1. Na Na Na (Na Na Na Na Na Na Na Na Na)
2. Thank You For The Venom
3. Planetary (Go!)
4. House Of Wolves
5. Sing
6. Desolation Row
7. Our Lady Of Sorrows
8. Mama
9. Famous Last Words
10. Summertime
11. I'm Not OK (I Promise)
12. The Only Hope For Me Is You
13. The Ghost Of You
14. Vampire Money
15. Teenagers
16. The Kids From Yesterday
17. Helena
―アンコール―
18. Welcome To The Black Parade
19. Cancer