コンパクト&高音質
多様化するリスニングスタイルに対応する
ネットワークCDレシーバー
DENON RCD-N7
輪郭のハッキリした立体的な音
「最初は父のお下がりですね。父がサブで使っていたオーディオセットをもらったんです。そんなに高価なものではなかったと思うけど、中学生にしてはなかなかのものだったんじゃないかな。お小遣いで買ったクラシックのLPやロックのシングルなんかをそれで聴いていました」
クラシック音楽ファンのお父さんとともに、幼い頃からクラシックをはじめとしたいろいろな音楽を通してオーディオにも親しんでいたという伊藤ゴローさん。現在、自宅ではご自身の作品の制作作業にも使われるというオーディオでCDやレコードを聴かれているそう。
「録音のチェックや作業に使うので、余計な色付けの無いフラットな音質のものが必要なんですが、僕が使っているのはスタジオユースではなく、一般的なオーディオメーカーのモデルです。値段もそんなに高いものではない(笑)」
そんなゴローさんに聴いていただくのは、デノンのネットワークCDレシーバーRCD-N7とスピーカーシステムSC-N7。CDの再生はもちろん、iPhoneやiPod Touch、USBメモリやコンピュータなどに入っている音楽まで再生できるレシーバーと、RCD-N7にマッチするスピーカーです。
まずは肝心の音質のチェックから。ナオミ&ゴローの『passagem』(RZCM-46343)を聴いてみます。
「自分が作ったものだからリファレンスには最適だよね(笑)。うん、すごく音の分離がいいな。これくらいのサイズのものだと音がかたまりになって聴こえてくることが多いけど、これは輪郭がハッキリしていて立体的。普段僕が聴いている環境に似てフラットなんだけど、もっとふくよかに鳴っている感じがするよね」
ゴローさん達が意図した音が出ているということですかね?
「そうですね。レコーディングの際には、音の奥行きや定位にはすごく気を遣うんです。そういった作り手の意図、ミックスの意図がちゃんと聴こえてくる感じがしますね」
確かに。ギター、ピアノ、パーカッションなどのサウンドに輪郭があり、それでいて奥行きやステレオ感もしっかりと聴こえますよね。このレシーバーの実勢価格は¥55,000前後、スピーカーは¥15,000前後なんです。
「そんなに安いの? その値段でこの音質はすごいよね。(横にいた奥様に向かって)買って帰ろうか?(笑)」
〈Air Play〉搭載。多様なリスニングスタイルに対応
ところで、RCD-N7のもうひとつのポイントは、iPhone、iPod TouchやiTunesがインストールされたコンピュータからワイヤレスで音楽を再生することのできる〈AirPlay〉という機能に世界で初めて対応(※有償アップグレードが必要)したことなんです。
「ワイヤレスで!? 例えば、僕の部屋のコンピュータからリビングにあるRCD-N7で音楽が流せるということですよね。それは面白いな。僕もiPhoneを使っているから、この機能はきっと使うだろうね」
「自宅では、ラジオはインターネットラジオを流していることが多いんです(奥様)」
インターネットラジオにも対応(vTuner経由)していますし、 AM/FMももちろんOKです。それに加えて、24bit/96khzの高音質ファイルの再生が可能なことも大きなポイントです。
「スタジオで録音したそのままの音質で聴けるのは、僕らにとっても非常に便利ですね。値段のことばかり言うのもどうかと思うけど(笑)、本当に安いですよね」
ところで、ご家族で音楽を聴くことは多いんでしょうか。
「そうですね。テレビをつけているより、音楽を流していることが多いですね。最近、7歳の息子が音楽に目覚めつつあるようで、僕が音楽を聴いていると、『これビートルズ?』と聞いてくるんです(笑)。彼なりにビートルズの様式を感じた音楽に反応しているようで、なるほどと思わせるんですよね(笑)。息子にはこの先も音楽を聴いていって欲しいという思いはあります。だから、レコードというのはこうすると音が出て、傷がつくと音が飛ぶんだよとか(笑)、そういうことはしっかり教えてあります」
共有しながら受け継いでいくこと。多様化するリスニングスタイルに対応することで、音楽そのものの循環を促進させること。RCD-N7の設計にそうした思いが込められていると言うと大袈裟かもしれないが、フォーマットにとらわれずに音楽をフラットに楽しめるこうした装置が、ひとつのスタンダードになっていくことは間違いないだろう。
ネットワークCDレシーバー
DENON RCD-N7
オープン価格(実勢価格:¥55,000前後)
スピーカーシステム
DENON SC-N7
オープン価格(実勢価格:¥15,000前後)
お問い合わせは株式会社デノンコンシューマーマーケティングまで
http://www.denon.jp/
伊藤ゴロー
作・編曲家、ギタリスト、プロデューサー。MOOSE HILL名義でのソロ、ボサノヴァデュオ、naomi & goroとしての活動のほか、映画やドラマ、CMの音楽なども手掛ける。ペンギン・カフェ・オーケストラ『tribute』『best』の企画&プロデュース、原田知世のデビュー25周年記念アルバム『music & me』ではプロデュースを、2009年の『eyja』ではプロデュースに加え楽曲提供も行う。2010には伊藤ゴロー名義で初のロックアルバム『Cloud Happiness』をリリースした。今夏、naomi&goro&菊地成孔名義でアルバムをリリース予定。