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第25回――キャンディーズ

キャンディーズにまつわるその時々

連載
その時 歴史は動いた
公開
2011/09/17   17:22
更新
2011/09/17   17:22
ソース
bounce 332号 (2011年5月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/久保田泰平

 

キャンディーズ 『ゴールデン☆ベスト キャンディーズ コンプリート・シングルコレクション』 ソニー

本文でも触れたように、多彩な楽曲を次々と歌いこなしていった彼女たち。順を追って聴いていくと、成熟への道のりがなんてスリリングなことかと改めて感服! 特に解散宣言以降の3曲“アン・ドゥ・トロワ”“わな”“微笑がえし”は圧巻です。主演ドラマの主題歌“悲しきためいき”や「プロポーズ大作戦」のテーマ曲など、〈あっ、それもあったなあ!〉なんて曲までプレイバックしたい諸兄は、2枚組の『ゴールデン☆ベスト キャンディーズ』で。

ピンク・レディー 『ゴールデン☆ベスト ピンク・レディー ~コンプリート・シングル・コレクション』 ビクター

猥雑さを孕んだキャッチーな振り付けなど、異なる個性でライヴァルを張っていたピンク・レディー。実績からしてキャンディーズのように神格化されても不思議じゃないのだが、解散のタイミングや、ヌードになったことなどがマイナスだったかな。

吉田拓郎 『大いなる人』 フォーライフ(1977)

77年のシングル“やさしい悪魔”を書き下ろし、キャンディーズのオトナ化計画を好サポートしたのがこの人。解散宣言後のシングル“アン・ドゥ・トロワ”でも作曲を手掛け、いずれのナンバーも直後にセルフ・カヴァー。本作収録の“アン・ドゥ・トロワ”では、曲の終わりに〈さよなら、キャンディーズ〉と歌っています。

田中好子 『好子』 ビクター(1984)

すでに女優として芸能界に復帰していたスーちゃんが発表した唯一のアルバム。来生たかお、大野雄二、新川博、椎名和夫らが作家陣に名を連ねる本作は、ほんのりと異国情緒も含ませたアーバンな風合いが滋味な一枚。歌手・田中好子と言えば、五木ひろしとのデュエット“二枚目酒(居酒屋パートII)”も忘れられないな。

VARIOUS ARTISTS 『Belle ~カネボウ・ヒット・ソングス』 ソニー

メンバー中唯一シンガーとして復帰したミキ。作詞に松本隆、作曲に細野晴臣を迎えて83年に発表したシングル“夢・恋・人。”をスマッシュ・ヒットさせています。アルバムも1枚発表しますが、まもなく結婚を機に引退。ちなみに、同曲が収められた本コンピのジャケに写るのは、スーの義妹である故・夏目雅子。

スペクトラム 『スペクトラム伝説〈COLEZO〉』 ビクター

古代の騎士を思わせるコスチュームを纏い、ソウルフルなハーモニーと強靱なグルーヴを聴かせていたブラス・ロック・グループ。その前身はキャンディーズのバック・バンドを務めていたMMPで、〈ファイナル・カーニバル〉で披露したソウル・ヒットのオンパレードは、彼らのファンキーなプレイあってのもの。

℃-ute 『℃-uteなんです! 全シングル集めちゃいましたっ!』 zetima

現代のアイドル・ポップでキャンディーズからの影響をもっとも感じさせるのはつんく♂ワークスでしょう。初期のモーニング娘。やタンポポに落とし込んだソウル歌謡感、℃-ute“暑中お見舞い申し上げます”やTHE ポッシボー“危い土曜日”などのカヴァー、それに、3人組ユニットがお好きですよね。

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