鋼鉄連載〈OSHIETAL〉、今回は本人たちもさぞかし驚いているであろう、予想以上の大復活を遂げたアンヴィルをオシエタル! 78年にカナダで活動を開始し、81年にデビュー。翌年、メタリカをはじめとする多くのアーティストに影響を与えた歴史的名盤『Metal On Metal』でブレイクすると、続く83年作『Forged In Fire』もヒットを記録し、西武球場で行われた伝説の〈スーパー・ロック84〉にホワイトスネイクやボン・ジョヴィらと共に参戦。しかしメタル人気の低迷に伴い、80年代後半から約20年もの間、地道な活動を強いられることとなる。だが、その時の様子を追ったドキュメンタリー映画「アンヴィル!〜夢を諦めきれない男たち〜」が2008年に封切られるや、ふたたび世界中から注目されるようになったのだ。
そしてこのたび、映画公開後、初のニュー・アルバム『Juggernaut Of Justice』が届けられたというわけだ。アリス・クーパーやエアボルンを手掛けたボブ・マーレットをプロデューサーに迎え、デイヴ・グロールのスタジオで録音された今作は、とにかくリフで押しまくる80年代初頭の全盛期サウンドが満載! ブラスを導入した異色のチューンも自信漲るハッスルぶりでニヤリとさせられ、ガッツ&ヘヴィーな仕上がりとなっている。ということで、最前線に帰還したアンヴィルを聴かずして、メタルをカタルべからず! そして諸君、夢は諦めちゃいけないのだ!
▼関連盤を紹介。
左から、アンヴィルの82年作『Metal On Metal』(Attic)、アリス・クーパーの2001年作『Dragontown』(Spitfire/Eagle)、エアボルンの2007年作『Runnin' Wild』(Roadrunner)、DVD「アンヴィル!〜夢を諦めきれない男たち〜」(ソニー)