harakamiさんには、過去に1度だけお会いしたことがあります。
2009年、harakamiさんの活動10周年を記念して発表された2枚の外仕事集『あさげ -selected re-mix & re-arrangement works/1』『ゆうげ -selected re-mix & re-arrangement works/2』のタイミングで、
bounceではそれまでの足跡を辿る取材を行わせていただきました。
そして先日、〈rei harakami、永眠〉というアナウンスを耳にしたとき、
とてつもない動揺と共に頭に思い浮かんだのは、上述の取材が終了し、その別れ際に交わしたある言葉でした。
「今度は、オリジナル・アルバムのリリースのときにお会いできたらいいですね」。
それは叶わない願いとなってしまいましたが、音楽は残ります。
その、遺された音楽を改めて紹介する機会を設けられればという思いで、
そのときの特集をここに再掲します。
インタヴュアーは小野島大さん。
最後のオリジナル作『lust』について、harakamiさんはこう語っておられます。
「いつ遺作になっても問題ない」。
聴いた瞬間に〈harakami製〉だとわかる、あの記名性の高い音色は、
そうして世に送り出されたものでした。
※【特集】rei harakami(https://tower.jp/article/feature/80763)