上の写真は、インタヴュー後のワンショット(本編はこちら)。
「夜景になれば、大丈夫なんですよね」
……と、つぶやいておられるcali≠gariの石井秀仁さんです。
この日は新社屋に移転したレーベルでの取材だったのですが、場所はビルの10F。
石井さんの背後の壁はほぼ全面がガラス張りという会議室。
インタヴュー開始時の夕方は、高層ビルからのパノラマ的な景色が視界いっぱいに広がる、という状態だったのですが、
石井さん、高いところは苦手だそうで、なかなか窓へ近寄れず。
取材後、夜景になったところでようやく窓から下を覗き込んで、ぽつりと漏らしたのが冒頭の一言です。
当日はニュー・シングル『#』についてはもちろんのこと、今後の展開に関してもたっぷりとお話を伺ったのですが、
最初の15分間は、なんだか話が噛み合わない状態で。
その理由は、これまでの作品タイトルにありました。
以下は、明日公開されるインタヴューの前に交わされた会話です。
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――今回のシングル『#』ですが、前作『≠』からの更新感はいかがですか?
「そうですね。もちろんそういう部分もありますし、それだけではないですけども。例えばほら、1個前のアルバム、『10』ですよね?」
――はい。
「わかんなくなるんですよね」
――フル・アルバムで言えば直近が『10』で、その次のミニ・アルバムが『≠』。
「そうですよね(笑)。それがあって、その次が……シングルか」
――シングルです。
「俺、なんの話してるんだ?」
――シングルですよ!
「そうかそうか。そうですよね。また難しくなってきましたね。俺、次のアルバムの話してるつもりになってたんで」
――『#』の次に出る? その話はちょっと早いですよね(笑)。
「(笑)そうですよね。まだ出来てない。なんにもやってないですからね」
――じゃあ話せないじゃないですか(笑)。
「俺、ずーっと曲作ってるから。ずーっとアルバムのこと考えてるから。いまも、ギリギリまで家でやってたんですよ。次はああだこうだっていうのを、まあ、みんな各々で考えてると思いますけど、ひとりでずっと考えてるんで、いま、すっかりアルバムの話をしてるつもりで(笑)」
――その前にシングルが出ますんで。『#』ですよ。
「ええ……そうです、そうです。で、いまなんの話してたんでしたっけ?」
――えーと、復活の1年間で『9』『10』『≠』とリリースして……。
「『9』っていうのはどうでもいいですね。関係ないです。まったく」
――えっ、そうなんですか?
「『10』『≠』が続いてるものだとしたら、『9』はまったく関係ないです。まったく関係ないっていうか、あれを出したことによって、打ち止めになったっていうことなんで。うん。そういう感じでは、捉えてはいない」
――石井さんの曲と青さんの曲、それぞれを表に出した2パターンでのリリースは、復活第1弾のシングル『9』と同じ形態かなと思ったんですが……。
「そうですね。あ、『9』ってそれのことか。俺が思ってたのって『8』か。もうね、やめてもらいたいんですよ、数字とか。全然わかんなくなるんで、ホントに(一同笑)。例えばね、俺は〈ジュウイチ〉と思ってるわけです。前の……あの……なんだ?」
――ミニ・アルバム『≠』を。
「そうそうそう。〈ジュウイチジャナイ〉とかいちいち言うのめんどくさいから、〈あのジュウイチが〉みたいなことを思ってると、次は『12』になるじゃないですか。もう……嫌ですよね! これホントに」
――私に訴えられても(笑)。
「俺、『9』って言われて昔のアルバムの話をされてるんだと思ったんですよ。だから、あれはない、って話をしてて。そういうことか、と思って」
――そういうことですよ。
「そういうことですよね。じゃあ、(インタヴューを)もう1回最初からやりますか!」
――ええ~(笑)!?
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……と、数字と記号に翻弄されまくり&制作に没頭しまくりの石井さんでございました。
ちなみに、最後はそのときまさに制作中の楽曲についてもお話いただいたのですが、
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「アレンジ面みたいなところで、程良い落としどころを見失ってるところがあって。〈音、いっぱい入りすぎてるかな〉と思ったり、〈でもいっぱい入りすぎてるかな、って引いてったらそれも普通だしな〉と思ったり。いろいろ言ってくるんですよ、俺が」
――ああ、いろんな石井さんが(笑)。脳内会議ですね。
「うん。もう、いろんなこと言ってくるんで、参ったなーと思って(笑)」
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……と、文字通りにそれはもう参っていらっしゃいましたが、絶対にボツにはしないとのことでしたので、
次作の取材をする機会がありましたら、それはどの曲だったのか伺ってみたいと思います。
いわく、〈人に優しい曲〉だそうです。
……が、まずは明日リリースされるシングル『#』ですよ!
待ちきれない方は、“娑婆乱打”のフルPVをご覧になってみてはいかがでしょうか。
ゲスト・パフォーマーさんは、ドラァグクイーンの方なのですかねー?
メイクがちょっと京劇っぽいなあと思う、なかの人でした。
※インタヴューの本編はこちら(https://tower.jp/article/interview/81513)からどうぞ!