鋼鉄連載〈OSHIETAL〉、今回はアンスラックスをオシエタル! ニューウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィー・メタルにNYパンクの要素を加えたスタイルで83年にデビュー。翌年、ジョーイ・ベラドナ(ヴォーカル)らが加わって本格的にブレイクし、やがてメタリカ、メガデス、スレイヤーと並び〈スラッシュ・メタル四天王〉と称されるようになる。ちなみに、91年にはパブリック・エナミーとの“Bring The Noise”でヒップホップに接近するなど、四天王のなかでは異端児的な存在でもあった。
以降、幾多のメンバー交代を経て2005年にジョーイが復帰を果たす。が、昨年夏に行われた四天王揃い踏みの〈The Big 4 Tour〉に参戦後、再度ジョーイは脱退。代わってメンバー入りしたダン・ネルソンとのアルバムもお蔵入り。スコット・イアン(ギター)はフォール・アウト・ボーイのメンバーらと結成したダムド・シングスの活動を本格化……と、存続自体が危ぶまれていた。そんななかジョーイ再復帰である! そして8年ぶりに新作『Worship Music』が届けられたのである! 90年作『Persistence Of Time』以来となるジョーイ参加の今作では、あのピッチの速い愉快痛快な初期サウンドが完全復活! 笑えるほど疾走感のある期待通りの内容だ! さあ、すべては整った! ということで、ふたたび何度目かの黄金期に突中しようとしている彼らを聴かずして、メタルをカタルべからず!
▼関連盤を紹介。
左から、アンスラックスの90年作『Persistence Of Time』(Megaforce)、パブリック・エナミーの91年作『Apocalypse 91... The Enemy Strikes Black』(Def Jam)、ダムド・シングスの2010年作『Ironiclast』(Mercury)、ライヴDVD「The Big 4: Live From Sofia Bulgaria」(Vertigo/Mercury UK/ユニバーサル)