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ひよこNo.40 LAGITAGIDA

連載
ROCKひよこ組
公開
2011/11/02   18:00
ソース
bounce 337号 (2011年10月25日発行)
テキスト
文/タマコ

 

タマゴからかえったばかりのロック・バンドが登場!

 

みなさ〜ん、コ〜ンニチハ〜☆ タマゴからかえったばかりのロック・バンドが集まる〈ROCKひよこ組〉の担任、外を歩いていてキンモクセイの香りがすると、切なくなっちゃうおトイレ……いやおセンチなタマコです。さて、今回はクラス替えでひよこ組に戻ってきたおともだち、LAGITAGIDAを紹介! この春会場限定で発表されたミニ・アルバム『CaterpiRhythm』(New Audiogram)が全国流通されることになりました。この子たちは前にこちらで紹介したマヒルノの元メンバーによる、新たなインスト・バンドなんです!

「マヒルノが解散を決断してから、周りの人から僕と河野(岳人、ベース)でなんかやりなよと言われていた時に、ちょうどA(矢澤孝益、ドラムス)がやっていたバンドも活動休止中で。どちらも身近にいる最高のリズム隊だなと思っていて、とにかくやっちまおうと結成しました。無茶してこうってことで、結成して20日ほどで、もともとマヒルノで呼ばれてたイヴェントに出させてもらって」(大竹康範、ギター:以下同)。

まあ、わんぱく! でもそんな勢いがこの子たちのサウンドにも窺えます。ハード・ロックやプログレ、ジャズ〜ジャズ・ファンク、フュージョンなどが透けて見える複雑かつ豪快な曲展開で、壮絶な音の塊がブォゴ!と投下されてる感じ。でも聴き心地はポップだったりするところはおもしろいな〜。

「リズムがすべての核なので、Aが叩く時点でアンニュイなことはやらずにむちゃくちゃ攻めてる、スリリングで心底ロックなインストをかまそうと。とにかく進化し続ける音楽に惹かれるので、手元のいろんなものをブチ込んで独特なものを追求し続けたいんです。ポップさは多くの人に愛されるのに不可欠なので、笑っちゃうようなクサいメロディーとか大袈裟な展開なんかはブチ込まないと。そういう意味で、フランク・ザッパは大好きですね。音楽を尋常じゃなく探求して進化し続けていて、でも常に心を打つメロディーとユーモアは忘れないところがある」。

全員でほぼ一発録りだというレコーディングは「結構ムズイのでだいぶ苦労しました」としみじみ。でもその状況も良いスパイスになったのでは? そんなラギちゃんの野望は!

「インスト・ロックの銀河を作りたいです」。

わんぱくでもいい、逞しく育ってほしい! また次回☆

 

ひよこ組のおともだち 

  

HAPPY BIRTHDAY 『ファーストキス』 ソニー

おめでとう(何が?)! ポップ・ロックな女子2人組で、川本真琴みたいにキュートなヴォーカルが印象的。心の葛藤や恋する気持ちをオブラートに包まずつまびらかにした今風の歌詞とか、みんなこういうの好きなんじゃないかしら?

 

The Flickers 『WONDERGROUND』 HIP LAND

タワレコ限定で発表される3人組のミニ・アルバム。ジョイ・ディヴィジョン似のストイックなナンバー、ニュー・オーダーやスーパーカー譲りのエレクトロニクスを纏った楽曲などいろいろあって書き切れないけどカッコイイですよ!

 

雨先案内人 『おいしい音楽』 delta tunes

雨ノ地晴太郎、西山小雨、齋藤ぽんちょ——雨にまつわるエトセトラ、仙台のギター・レス・トリオ。ピアノを中心に据えたローファイなストレンジ・ポップで、どこか矢野顕子に近いものが。不思議なグルーヴを生むベースも気になります。

 

DESERT 『OLDE TUBERS HAS BATS IN THE BELFRY』SECRETA TRADES

 

札幌発、ツイン・サックスがフリーキーに暴れるインスト・バンドの初作。ガレージ・ア・トロワ的なジャズ・ファンクやサーフ・ロック調、グランジっぽいナンバーなど、いちいちコジャレてますね!

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