鋼鉄連載〈OSHIETAL〉。今月は長いキャリア中でいまもっとも脂の乗っているアイスド・アースをオシエタル! 86年にフロリダで結成された彼らは、89年にセンチュリー・メディアと契約し、翌年『Iced Earth』でアルバム・デビュー。続く91年作『Night Of The Stormrider』を挿み、95年に発表した3作目『Burnt Offerings』を機にヨーロッパでブレイク。しかしながら、USでの人気は得られず、契約も打ち切られてしまう。そんななか、元ジューダス・プリーストのティム・リッパー・オーウェンズを迎えた2004年作『The Glorious Burden』が、本国でもじわじわヒット。時を同じくして起こった、アヴェンジド・セヴンフォールドを筆頭とするメタル・リヴァイヴァルの波も、追い風となったのだろう。
その後、2作連続でセールス記録を更新し、このたび晴れてセンチュリー・メディアに復帰。3年ぶりの新作『Dystopia』を発表したわけだ。今作最大の話題と言えば、日本でも人気のイントゥ・エタニティからステュー・ブロックが加入したことだろう! クリーン・トーンも低音シャウトもイケる彼のヴォーカルと、攻撃的でプログレッシヴな演奏の相性は抜群! 持ち味のドラマティックなサウンドが、ステューの声によってより感動的に変貌しているぞ! というわけで、いまコイツらを聴かずしてメタルをカタルべからず!
▼関連盤を紹介。
左から、ジューダス・プリーストの97年作『Jugulator』、アイスド・アースの2004年作『The Glorious Burden』(共にSPV)、アヴェンジド・セヴンフォールドの2005年作『City Of Evil』(Warner Bros.)、イントゥ・エタニティの2008年作『The Incurable Tragedy』(Century Media)