デス・ロウの黄金時代を支えたディーヴァが、25年のキャリアで初のアルバムをリリース!
90年代に隆盛を誇り、ワイドアウェイクに権利を買い取られてからはサム・スニードやLBCクルー、OFTBらの音源発掘を続けているデス・ロウ。そんな帝国の遺産のなかでもずっと待たれていたのがジュウェルだろう。80年代からボビー・ジミー&ザ・クリッターズやルースレスの諸作で歌ってきた彼女は、ドクター・ドレーを追ってデス・ロウ入り。ドレーの“Let Me Ride”をはじめとするGファンク・クラシックに声を残してきたシンガーだ。94年頃にはDJクイックらとのアルバム制作も伝えられていたが、レーベルのゴタゴタもあって結局リリースには至らなかった。
今回出た編集盤『Jewell』はその時代の産物と思われるが、以前『Black Diamond』の名で流出した音源とも中身はほぼ別物。デメトリアス・シップが関与したミディアム主体の落ち着いた作りで、ファンク感も纏った90sの西海岸R&Bらしい腰回りのスムース・サウンドが楽しめる。また、それに先駆けては、何と彼女初めてのアルバム『My Blood, My Sweat And My Tears The Soundtrack』も登場。ベストハンドなるレーベルのショウケース仕立てながら、独特の歌声は健在どころか厚みを増している。両作とも必聴!
▼ジュウェルの未発表曲集『Jewell』(Death Row/Wideawake)
▼ジュウェルのニュー・アルバム『My Blood, My Sweat And My Tears The Soundtrack』(Besthand/Wideawake)