このページのディスクガイド部分では諸事情によりアルバムしか紹介していないが、すでにシングルなどでの音源リリースは重ねていてアルバムの完成が待たれているハイパーな面々も当然いる。まずは、ケシャ“TiK ToK”のリミックスでも知られるクーリーGだ。ビートも歌もこなす彼女は最新シングルでブロークン・ビーツ調の“Landscapes”と脱臼ガラージの“It's Serious”を披露しており、アルバムは相当おもしろくなりそう。昨年シングルを出した人だと、赤西仁の海外シングルをリミックスしていたファンキーステップスもいる。弾力のあるハウス〜UKファンキー〜ダーティー・ダッチまで跨ぐ下世話な作風は、きっかけ次第で化けそうなポテンシャルを感じさせる。
さらに注目すべきはテラー・デンジャと同じアフターショックにいたグライム野郎たちか。スウェイやワイリーなどの裏方で活躍中のDVAはもちろん、『Undeniable』にも参加していたDOKは『West Coast EP』に続く作品が本当に待ち遠しい。それ以外にもスペイセックのモーガン・ザラテ、KMSのリミックス盤に名を連ねているハイプ・ウイリアムスやキキ・ヒトミ(ブラック・チャウ)も動きがありそうだし、たぶんブリアルだけをのんびり待ってればいいわけではないのだ!
▼関連盤を紹介。
左から、JIN AKANISHIの2011年のシングル“TEST DRIVE”(ワーナー)、DVAの楽曲を収めたコンピ『Riddim Box Volume One』(Soul Jazz)、スウェイの2008年作『The Signature LP』(DCypha)、モーガン・ザラテの楽曲を収めたコード9のミックスCD『DJ-Kicks: Kode9』(!K7)、ブラック・チャウが参加したコンピ『Jahtarian Dubbers Vol. 2』(Jahtari)