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NEW OPUSコラム
公開
2012/03/14   00:00
更新
2012/03/14   00:00
ソース
bounce 342号(2011年3月25日発行号)
テキスト
文/吾郎メモ


ポーグスの来日に併せて、フィリップの別バンドによる最新作が狂喜の日本盤化!



ポーグスの実質的なリーダーとして知られるフィリップ・シェヴェロンの別バンド、ラジエーターズ・フロム・スペース。いまなお聴かれ続けているキラー・パンク・クラシック“Television Screen”(77年)などを発表し、アイルランドのパンク・バンドとしては絶大な人気があったが、81年に解散してしまう。が、2004年に突如再結成し、2006年にこの通算3作目『Trouble Pilgrim』を発表。ポーグスでの長い活動を反映させたかのような深みのある作品だが、決して落ち着いた感じではなく、アイリッシュ・ロックンロール・バンドとしての彼らを体現した、ガッツがあって、良い意味での青臭さもあるアルバムと言える。とりわけ、一時期ポーグスのツアー・メンバーも務めていた故ジョー・ストラマーに捧げた“Joe Strummer”は、疾走感のあるパンク・ナンバーで胸が熱くなること必至だ。

癌も克服し、完全復活したシェヴェロンは精力的に活動を続け、ラジエーターズでの新作も準備中とのこと。今後の動きにも期待大だが、ひとまずポーグスの来日に併せて待望の日本盤化となった『Trouble Pilgrim』(貴重なシングル音源などを追加収録!)を、ぜひチェックしていただきたい。



▼関連盤を紹介。

左から、ポーグスの88年作『If I Should Fall From Grace With God』(Island)、ラジエーターズ・フロム・スペースのベスト盤『Cockles And Mussels』(Chiswick)

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