バトルスのグロスがドロップしてドロスのグロップになるって?
イアン・ウィリアムズ(キーボード/ギター)、デイヴ・コノプカ(ギター/ベース/エフェクト)、ジョン・スタニアー(ドラムス)から成るエクスペリメンタル・ロック・バンド、バトルスの快進撃が止まりません。中心メンバーのタイヨンダイ・ブラクストン脱退という逆風をはねのけ、カズ・マキノ(ブロンド・レッドヘッド)、ゲイリー・ニューマン、マティアス・アグアヨ、ヤマンタカEYEをフィーチャーした2枚目のフル・アルバム『Gloss Drop』が、前作『Mirrored』を上回るヒットを記録。その勢いのまま、4人のゲスト・シンガーを連れてのツアーを成功させ、昨年末には〈All Tomorrow's Parties〉のキュレーターに抜擢されたことも大きな話題となりました。
そんななか12インチ限定でリリースしてきた『Gloss Drop』のリミックスが、このたび『Dross Glop』としてCDにまとめられます。2007年にはフォー・テットやフィールドによる再構築音源を収録した『Tonto EP+』というブツも登場していますが、アルバム丸ごとというのは今回が初。ということもあって、本作は——例えばサブトラクトやピアソン・サウンドを起用して時代の空気を敏感にキャッチしたレディオヘッドの『TKOL RMX 1 2 3 4 5 6 7』と同様に——クラブ・ミュージック好きにもアピールできる、つまり、ますますファン層を拡大するような一枚となるはず。なので、標的は下で紹介している参加メンツに反応してしまったバトルス未経験者のあなた! これを機にぜひともハマッちゃってください。もちろん、これまでバンドを応援してきた方も十二分に楽しめるはずですが、サポーターの皆さんは言わなくても手に取っていただけると信じていますからね。そういう方々は、逆にメンバーのハートを掴んだリミキサー陣の作品をチェックしてみてはいかがでしょうか?
▼バトルスの2011年作『Gloss Drop』(Warp)。まずはこちらから!?
▼レディオヘッドのリミックス・アルバム『TKOL RMX 1 2 3 4 5 6 7』(TBD)