DJ KENTARO 『Contrast』 Ninja Tune/BEAT(2012)
硬質なドラムンステップを軸に極太サイバーな折衷ベース・ミュージックがレッツ轟する、現場対応100万点なこの最新アルバムの完成度を思えば、〈エレグラ〉当日のヤバさはもう約束されたようなもの! ここに収録されたDJ KRUSHとのレイヴステップ“Kikkake”も生コラボで披露されるかも? *出嶌
FLYING LOTUS 『Until The Quiet Comes』 Warp/BEAT(2012)
世界が賞賛した『Cosmogramma』で一つの完成型に達したフライング・ロータスだが、この最新作では斬新なビートに瞑想的なアンビエントの要素も加え、さらなる進化を果たした。会心作を引っ提げて登場する〈エレグラ〉で、彼の新しい世界がどのように表現されるのか必見である。 *青木
FOUR TET 『Pink』 Text/HOSTESS(2012)
4つ打ちグルーヴ探求でフロアでの成功も収めたキエラン・ヘブデン。瑞々しい電子音やハープの音色の輪郭を甘くとろけさせてビートへ注いだロマンティックな陶酔テクノは、踊るにもチルにも向いており、〈エレグラ〉でもさまざまな角度から楽しめそう。本作は彼の現在を物語る必聴盤だ。 *佐藤
KODE9 + THE SPACEAPE 『Black Sun』 Hyperdub/BEAT(2011)
ベース・ミュージックの多様性をアンダーグラウンドでいち早く提示し、音楽シーン全般へ影響を与えてきたのがコード9。そんな彼の現時点での集大成が本作だ。ここに収められた漆黒のベースラインとスモーキーな空気が大ホールに降り注ぐことを想像するだけで鳥肌モノだろう。 *青木
SQUAREPUSHER 『Ufabulum』 Warp/BEAT(2012)
〈ソナー〉での目撃者が〈やばかった〉と口を揃える驚愕ライヴふたたび。電子音&変則ビートのもたらす快楽とLED閃光による視覚的な混乱が揉み合いながら完全同期し、リスナーはSF的な近未来へ。目を閉じれば光の明滅が見えてきそうな本盤は、未体験者でも楽しめるシナスタジア仕様か!? *佐藤
電気グルーヴ "SHAMEFUL" キューン(2012)
〈フジ〉に〈WIRE〉と今年も大型フェス出演の続く日本のテクノの象徴は、〈エレグラ〉でもガン踊りし隊をフロアへ引きずり込むこと必至。体育館やりたい放題PVで話題となったこのシングルでお馴染みの箱型ロボ着ぐるみで瀧が煽れば、よもやフライング・ロータスも踊り狂ったりして。 *佐藤
DJ KRUSH 『Stepping Stones: The Self-Remixed Best -soundscapes-』 ソニー(2006)
世界的な活動を続ける一方、リリース面では寡作となっているだけに、〈エレグラ〉登場は待望そのもの。90年代にアブストラクトを確立した彼が後のビート・シーンの予言者でもあったことは、セルフ・リミックスの体裁で制作されたこのベスト盤を聴くだけでもよくわかるはず。 *出嶌
高木正勝 『おおかみこどもの雨と雪』 バップ(2012)
ダンス系の顔ぶれが多い出演陣の中では異色となる音楽家/映像作家の彼。郷愁を誘うメロディーに乗せて淡い色彩の映像が緩やかに変化していく巨大なカレイドスコーピオは、会場にいる人々を童心に帰す心地良さで包み込むに違いない。印象深い劇中音楽を手掛けたこちらもチェックを。 *佐藤
ORBITAL 『Wonky』 ACP/BEAT(2012)
〈WIRE 04〉でのライヴを最後に活動に終止符を打っていたハートノル兄弟が、この8年ぶりの復活作を携えて〈エレグラ〉に再登場。ライヴではテクノ・クラシックスとして知られる名曲の数々がプレイされるはずだが、本作に収録されたメロウで多幸感に満ちた“Never”もぜひ体感したい! *青木
TNGHT 『TNGHT』 LuckyMe/Warp(2012)
このファーストEP(アナログと配信のみ)を出したばかりの、ラッキー・ミー軍団のハドソン・モホークとルナイスによる新ユニットが早くも〈エレグラ〉襲来! 話題の“Higher Ground”をはじめ、各々のソロ曲よりも整理された相当グライミー&クランキーなヒップホップは即効性ありすぎ! *出嶌
GLOBAL COMMUNICATION 『Back In The Box』 NRK(2011)
4月の〈Sonar〉で幻想的なライヴ・セットを披露したトム・ミドルトンとマーク・プリチャードがふたたび来日。今回はB2BのDJセットということで、彼らの音楽に対する造詣の深さを目撃できるチャンスだ。その片鱗は名だたるDJが参加してきたこのミックス・シリーズにて確認できる。 *青木