デトロイトの伝説がいまふたたび甦る!
〈黒人のためのジャズ〉を提唱し、73〜75年の間に6枚のLPをリリースして閉鎖したデトロイトのストラタ。同地のトライブと並んでいまなおヴァイナル・ジャンキーに愛され続けるこのレーベルから、大量のマスターテープが発見されました。掘り起こしたのはコン&アミールのアミール。そして、このたび彼の主宰する180プルーフより初CD化プロジェクトが始動したわけです。
まず『Clap Clap! The Joyful Noise』は、レーベル・オーナーでピアニストのケニー・コックスによる完全未発表アルバム。レア度を抜きにしても、メロウ極まりないファンキー・ジャズに蕩けること必至です。続いては、マーヴィン・ゲイ『What's Going On』にも参加しているサックス/フルート奏者、ラリー・ノゼロの『Time』。これは75年に発表された作品で、ラテン・テイスト溢れる軽快なナンバーから、エレピやスキャットがスリリングに交わるスピリチュアルなモノまで粒揃いの佳曲が並んでおります。今後も続々とレア音源がCD化されていくようなので、しばらくストラタから目が離せませんね。
▼文中に登場した作品を紹介。
左から、ケニー・コックスの未発表アルバム『Clap Clap! The Joyful Noise』、ラリー・ノゼロの75年作『Time』(共にStrata/180 Proof/BBQ)