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ヴィンス・ガラルディ 『スヌーピーのメリークリスマス 』

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o-cha-no-ma LONG REVIEW
公開
2012/12/12   12:43
ソース
intoxicate vol.101(2012年12月10日発行号)
テキスト
text:馬場雅之(タワーレコード本社)

スヌーピーとチャーリー・ブラウンとメリー・ジャズ・クリスマス!

本作が録音されたのは1965年。このアルバムにとって2012年は数えて47回目のクリスマス。この時期には定番のロングセラー・アルバムでもあり、ジャズ・アーティストのインストもののクリスマス・アルバムの中でもヒット作のひとつがコレ。

今回オリジナル・アナログ・ステレオ・テープから24ビット・リマスタリングを行い、3曲のボーナス・トラックを追加して2012年エクスパンデッド・ヴァージョンとして蘇った。チャールズ・M・シュルツが生み出した人気漫画『ピーナッツ』はスヌーピー、チャーリー・ブラウンといったキャラクターで知られているコミックだが、西海岸生まれのジャズ・ピア二ストだったヴィンス・ガラルディがその音楽を担当するきっかけになったのは64年にTVでの『ピーナッツ』のドキュメンタリーの音楽の依頼を受けたことによる。そのスコアのサントラが『ア・ボーイ・ネームド・チャーリー・ブラウン』で、ガラルディの初『ピーナッツ』アルバムとなり、ガラルディにとっては一つの転機となった。その翌年、クリスマスのTVスペシャル・アニメの音楽に再び起用され、制作されたのがこの『スヌーピーのメリー・クリスマス』。アルバムは大ヒットし、そのことはガラルディがジャズ・ピア二ストだけでなく『ピーナッツ』の作曲者である、ということを世に認知づけた。よくよく考えると子供向けのアニメにピアノ・トリオによるジャズの演奏というのも発想は斬新。またクリスマス・ソングのジャズ・ピアノ名演も収録され、それが人気の秘密でもあるのだろう。じっくりとバラード演奏で聴かせる《クリスマス・タイム・イズ・ヒア》はまさにそんな1曲。軽快な《ライナス&ルーシー》《クリスマス・イズ・カミング》などのハッピーな演奏もあり、全編ホリディ感覚100%の一枚。来年もまた、クリスマスはスヌーピー、チャーリー・ブラウンといっしょがいいよね。

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