アーティストが各テーマに沿ったお皿(CD)を紹介する連載! 台湾のバンド・透明雑誌のホン・シェンハオ(ギター/ヴォーカル)が自身のルーツ盤を紹介します!!
TEENAGE FANCLUB 『Bandwagonesque』 Creation
18歳の頃、僕は台北市東区のタワーレコードでアルバイトをしていた(タワーレコードはすでに台湾から撤退してしまったけれど)。
その時に音楽の趣味が同じ仲間と出会い、お互いにCDを交換し合って、いまでもずっと好きなバンドをたくさん聴いた。
ティーンエイジ・ファンクラブもそのなかの一つだ。
僕はまず『Bandwagonesque』のジャケットを見てすぐに好感を持った。
他にもライドの『Tarantula』やステレオラブの『Switched On』にも言えるのだが、こういうシンプルだけど強烈で、ひと目見てすぐに好き嫌いが決まる、こういうテイストがとても好きなんだ。
そしてCDを開けて1曲目の“The Concept”を聴いた瞬間、そのリズムに鳥肌が立ち、全身に電流が走ったように興奮した――そんな、いまでも克明に思い出せる感覚に陥った。
またどこか青臭さも感じさせるそれは、恥ずかしさとかは関係なく全速力で自転車を走らせて大声で歌い出したくなる……そう、青春のあの感じだ。
ティーンエイジ・ファンクラブというバンド名からも、彼らが青春のすべてを伝えたいのがわかる。
美しさ、幼稚さ、ピュアさや胸が張り裂ける感じ、これらはある程度の年齢になると失ってしまうものだと大人たちは思っている。
でも僕たちはファンクラブの一員だから、死ぬまでこの気持ちを持ち続けられるんだ。
▼以下、原文
十八歲的時候我曾在台北市東區的Tower Records打工(現在台灣的Tower Records已經關門了)
當時認識了幾個音樂喜好相仿的同事,彼此之間會互相交換CD,我因而聽到了許多深愛至今的樂團,
Teenage Fanclub就是其中之一。
初看見Bandwagonesque這張專輯的封面就很有好感,很喜歡這種風格的設計,Ride的Tarantula
和Stereolab的Switched On也有同樣的感覺,簡單、但是強烈,讓人一眼就可以決定你會不會喜歡
上它。接著我打開CD、播放專輯的第一首曲子"The Concept"的瞬間,我到現在都還可以很清晰的想起那種感覺,那旋律使你汗毛豎立、全身似有電流通過般的興奮,卻同時又有著一些青澀憂鬱的氣息,
那是讓你根本就不在乎丟不丟臉、會想要在馬路上全速騎著腳踏車時大聲唱出來的歌。那就是青春的感覺。
Teenage Fanclub,團如其名,他們完完全全的表達了青春的一切。美好、幼稚、單純與心碎,這些
大人們認為過了一定的年紀就會消失不見的東西。但因為我們是Fanclub的一員,所以我們可以到死都還
可以繼續保有這樣的心情。
透明雜誌/洪申豪
PROFILE/透明雑誌
ホン・シェンハオ(ギター/ヴォーカル)、チャン・シェンウォン(ギター)、シュエ・ミンホン(ベース)、タン・スージェイ(ドラムス)から成る4人組。2006年に台湾で結成。2007年に自主制作でファースト・アルバム『我們的霊魂楽』を発表。2011年、同作に新録曲を追加した日本仕様盤(邦題〈僕たちのソウルミュージック〉)をリリースし、それを引っ提げたジャパン・ツアーも行うなど注目を集める。今年行われた〈下北沢インディーファンクラブ〉をはじめ、日本のイヴェントへも精力的に参加。そして7月に日本メジャー・デビューEP『透明雑誌FOREVER』(EMI Music Japan)を発表している。最新情報はコチラへ!