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50周年おめでとう!

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NEW OPUSコラム
公開
2013/02/25   00:30
更新
2013/02/25   00:30
ソース
bounce 351号(2012年12月25日発行)
テキスト
文/桑原シロー

 

白髪混じりのレジェンドはいまも現役だよ!

 

2012年は2つの〈50〉に大変楽しませてもらった。言うまでもなく、ローリング・ストーンズの結成50周年とビーチ・ボーイズのデビュー50周年だ。それに絡めて、両者とも楽しい記念アイテムをさまざまに届けてくれたけれども、ここで紹介するのはその一環として制作された映像作品。

まずストーンズは、ドキュメンタリー映画「クロスファイアー・ハリケーン」。レア映像をふんだんに散りばめつつ、デビューから80年代初頭までの軌跡を追う作りとなっている。初期の演奏シーンをたっぷり使っているのが特徴で、モノクロの画像のなかで身をよじらせて歌うミック・ジャガーのカッコ良さは、キムタクのドラマで彼らを知った人の気持ちも激しく揺さぶるはず。

一方、ブライアン・ウィルソンを含めたラインナップで23年ぶりの新作『That's Why God Made The Radio』を発表したビーチ・ボーイズにとって、もうひとつの喜ばしい出来事は同メンバーでツアーに出たことだろう(近年彼らは3組に分かれて活動していた)。そんな祝福すべき最新ライヴを記録したのが「Live In Concert: 50th Anniversary」だ。心地良さげにスウィングしながら、名曲を惜しげもなく披露していく白髪のビーチ・ボーイたち(全員70代!)。気合いの入った彼らの演奏は、夏に実現した来日公演の感動を鮮やかに蘇らせてくれるだろう。さてと、次は誰の50周年かな?

 

▼文中に登場した作品を紹介。

左から、ローリング・ストーンズのドキュメンタリーDVD「クロスファイアー・ハリケーン」(Eagle Rock/WARD)、ビーチ・ボーイズの2012年作『That's Why God Made The Radio』(Capitol)、同グループのライヴDVD「Live In Concert: 50th Anniversary」(Blast/ユニバーサル)