アーティストが各テーマに沿ったお皿(CD)を紹介する連載! 台湾のバンド・透明雑誌のホン・シェンハオ(ギター/ヴォーカル)が自身のルーツ盤を紹介します!! 涙の最終回!!
Elliott Smith 『XO』 Dreamworks
〈I'm never gonna know you now, But I'm gonna love you anyhow…〉“Waltz #2”
初めてエリオット・スミスを聴いたのはまだ彼が生きていた頃、ガス・ヴァン・サント監督による97年の映画「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」の挿入歌とエンディング・テーマだった。
2000年には当時の最新作『Figure 8』を買ったのだが、当時の僕は大音量ギター・サウンドのロックが好きだったので彼の作品には特別惹かれることなく、CDはずっとラックの中で眠っていた。
そして2003年のある日の朝、僕はネット・ニュースで〈歌手エリオット・スミス自殺〉の文字を見つけて愕然とし、ラックから『Figure 8』を取り出して1日中聴き入った。
その後、97年リリースのアルバム『Either/Or』と98年作『XO』を買い、次第にエリオットの音楽を好きになっていく。
僕は彼の書くメロディーに魅せられ、ギターを抱えてその美しくて複雑なコードを真似してみたくなった。
特に『XO』に収録されている楽曲をやってみたくなり、一時期のソロ・ライヴでは“Waltz #2”“Baby Britain”などをカヴァーしていたんだ。
去年の夏、日本盤『透明雑誌Forever EP』のボーナス・トラックに収録した“Eの幽霊”はエリオットの歌に捧げた曲で、ヴォーカルを重ね録りする彼の有名なスタイルを真似してみたんだ。
これを聴いてくれたみんなに僕のエリオット・スミスへの愛を感じてもらえれば嬉しい。
▼以下、原文
"I'm never gonna know you now, But I'm gonna love you anyhow..." - Waltz #2 (XO)
初次聽到Elliott Smith的音樂時他還在世,那是在Gus Van Sant 1997年的電影"Good Will Hunting"中的插曲和片尾曲。在2000年我買了他當時的新專輯"Figure 8",也許是那時的我比較偏好有著大音量吉他的搖滾音樂,對於Elliott Smith的作品並沒有特別的愛好,他的CD就這樣一直被我靜靜的放在櫃子上。直到了2003年某天早上,我看著網路上的新聞標題寫著「歌手Elliott Smith自殺身亡」,我感到有些錯愕,於是從櫃子中取出了"Figure 8"專輯放入音響中,就這樣子播放了一整天。
後來我買了他1997年的"Either/Or"和1998年的"XO"專輯,漸漸的我越來越喜愛他的音樂。我對他譜寫的旋律感到著迷,抱著吉他試著想要模仿他彈奏那些漂亮複雜的和弦,尤其是"XO"中的歌曲,曾經有段時間我在我個人的表演Set中會翻唱Waltz #2、Baby Britain…等曲子。
去年夏天時我為日本EMI版本的<透明雜誌Forever EP>中收錄的Bonus Track "E的幽靈"是一首寫給Elliott Smith的歌,我試著模仿他那著名的疊錄Vocal風格,希望各位可以在那首歌裡聽到我對Elliott Smith的愛。
透明雜誌/洪申豪
PROFILE/透明雑誌
ホン・シェンハオ(ギター/ヴォーカル)、チャン・シェンウォン(ギター)、シュエ・ミンホン(ベース)、タン・スージェイ(ドラムス)から成る4人組。2006年に台湾で結成。2007年に自主制作でファースト・アルバム『我們的霊魂楽』を発表。2011年、同作に新録曲を追加した日本仕様盤(邦題〈僕たちのソウルミュージック〉)をリリースし、それを引っ提げたジャパン・ツアーも行うなど注目を集める。2012年7月には日本メジャー・デビューEP『透明雑誌FOREVER』(EMI Music Japan)を発表。最新情報はコチラへ!