お遊びはもうおしまい、本当のアソビの時間はこれからだよ!
2007年に設立されたASOBISYSTEMは、日本が世界に誇るべき原宿カルチャーに焦点を当て、〈HARAJUKU KAWAii!!!!〉などのガールズ・イヴェントやモデルのマネージメント、クラブ・イヴェントなどを行うべく……いや、企業紹介じゃないからそういう話はさておき、いまや彼らの勢いは明らかだろう。こと音楽中心のことだけに話を絞っても、ベスト盤を2枚リリースして次なる展開に弾みをつけているcapsuleと中田ヤスタカを擁し、お茶の間にも完全に浸透したきゃりーぱみゅぱみゅはセカンド・アルバム『なんだこれくしょん』の大ヒットも記憶に新しい。さらには昨年デビューを飾ったYun*chiもリリースを重ねているし、キャリア組であるRAM RIDERの多岐に渡る活躍も目覚ましい。他にも、きゃりーのキッズ・ダンサーとして脚光を浴びたTEMPURA KIDZ、8月に登場するlivetuneの新曲“Shape My Story”で歌唱を担当することが発表された青文字系モデルのやのあんな、同じく8月に80KIDZプロデュースでシンガー・デビューを控えるモデルのUna……と、いまやASOBISYSTEMはフレッシュな個性を引き付ける磁場であり、同時にそれをより広いフィールドへ向けて発信していく存在なのだ。
そんな熱気に拍車をかけそうな興味深いコンピレーションが『ASOBITUNES』だ。もともとクラブ・ミュージック好きにとってのASOBISYSTEMは、中田ヤスタカのレジデント・パーティー〈FLASH!!!〉や、ageHaなどを舞台とする〈ASOBINITE!!!〉、デイタイム・イヴェントの〈TAKENOKO!!!〉といったユニークなパーティーを開催することで知られてきた名前である。所属アーティストのみならず、同社のイヴェントに縁の深い名前がズラリと並ぶラインナップは、MEG、livetune、THE LOWBROWS、DEXPISTOLS、80KIDZ、DAISHI DANCE、Kentaro Takizawa、m-flo、FPMといった世代もスタイルも多様。純粋にダンス・ミュージックの音源集と考えても高性能なフロア・チューンばかりだ。
そして何より、次章の幕開けを予感させるcapsuleの新曲“Rainbow”が収録されているのは最大のトピック。中田ヤスタカが本作のためにリミックスしたRIP SLYMEの“熱帯夜”も夏気分を煽る仕上がりに違いない。さらにそのRIPのRyo-Zら豪華なメンツによるパーティー集団=アスタラビスタの初CD音源も目玉のひとつだし、ASOBI好きも遊び好きもこれはチェックしておくしかなさそうだ!
▼『ASOBITUNES』に参加したアーティストの作品を一部紹介。
左から、capsuleの2012年作『STEREO WORXXX』(YAMAHA)、RIP SLYMEのニュー・シングル“JUNGLE FEVER”、きゃりーぱみゅぱみゅの2013年作『なんだこれくしょん』(共にunBORDE)、MEGの2013年のシングル“SAVE”(スターチャイルド)、8月14日にリリースされるUnaのデビュー・シングル“JUICY JUICY”(ユニバーサル)、Yun*chiの2013年のシングル“Shake you*”、RAM RIDERの2012年作『AUDIO GALAXY-RAM RIDER vs STARS!!!-』(共にクラウン)、DEXPISTOLSの2012年作『LESSON.07 "Via"』(tearbridge)、THE LOWBROWSの2010年作『EMOTION』(ユニバーサル)、80KIDZの2012年作『TURBO TOWN』(Kidz Rec./KSR)