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ハルカトミユキ・ハルカの詳しいことは、知らないが。(第4回)

連載
皿えもん
公開
2013/09/25   16:30
更新
2013/09/25   16:30
テキスト
文/ハルカ(ハルカトミユキ)


アーティストが各テーマに沿ったお皿(CD)を紹介する連載に、今月からハルカトミユキのハルカが登場! 詳しいことは知らないが、好きだと言わせろ!……という勢いで、お気に入り盤を紹介します。第4回はニルヴァーナ!!



ハルカトミユキ・ハルカの詳しいことは、知らないが。(第4回)



NIRVANA 『Nevermind』 DGC/Geffen



こんにちは。

夏はあっけなく終わっていくように見せかけて、まだまだ続くんですよ、みなさん。いっつもそうです。


この夏がまだ続くという簡単なことにしばらく気づけずにいる


2年ほど前に私が書いた短歌です。夏は終わったと思って気持ちが秋に先走っていると、また暑い日が戻ってきて、2~3日かと思いきや一週間くらい続く。あれ?と思った途端に今度はスコッと肌寒い日が来る。振り回されて混乱したまま、秋だかなんだかわからない数日間を過ごす。

短い秋をそんなふうに過ごすのは悲しいので、私は夏が終わっ(たように見せかけ)ても、簡単には気持ちを変えずにそのまましばらく夏を過ごして、もうそろそろ大丈夫かなと思った頃にやっと秋を受け止めるようにしている。

という話はどうでもよくて、今回は、ニルヴァーナの『Nevermind』です。
ミユキと初めて出会った時、ミユキは私に「カート・コバーンが好き」と言いました。
ミユキは初めっからまったく生態の掴めない変な人でしたが、その一言だけでいろんな会話を飛び越えたような、意識下で〈間違いない〉と直感したような、そんな気がします。いまとなって考えると。


Hello, hello, hello, how low? ――ハロー、気分は最低かい?(“Smells Like Teen Spirit”より)


なんていう歌詞が、いまの日本で爆発的に売れて、もし歌番組で歌われたら、最高にカッコイイと思う。

詳しいことを知らなくても、カートは一目で痺れる。
よくわからないけど、とてつもなくカッコイイ。それは、反逆的なメッセージを歌ったからでも、27歳で死んだからでもないような気がする。やっぱりよくわからない。
よくわからないけどカッコイイというのは、ロックスターのいちばん大事な条件じゃないかと思っている。私は。

それではまた次回。



PROFILE/ハルカ



大学のサークルで出会った女子2人から成るオルタナティヴ・フォーク・ユニット、ハルカトミユキのギター/ヴォーカルを担当。2012年に初のEP『虚言者が夜明けを告げる。僕達が、いつまでも黙っていると思うな。』を、今年3月には2枚目のEP『真夜中の言葉は青い毒になり、鈍る世界にヒヤリと刺さる。』をリリースし、各メディアで〈今年ブレイクする新人〉として話題を集める。そして、11月6日にはファースト・アルバム『シアノタイプ』(ソニー)でメジャー・デビューすることが決定! ライヴも9月26日の自主企画イヴェント〈進撃の小さな巨人〉の第2回をはじめ、さまざま控えています。その他のブランニューな情報についてはオフィシャルサイトをチェック!!