鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)
僕が世界でいちばん好きなライヴ盤は、外道のファースト・アルバムです。1曲目“香り”が始まる前の会場のざわついた雰囲気。SEが流れ出したときの微妙な緊張感。それは少しずつ昂ぶっていき、突然、雷のようにギター・リフが始まる。その瞬間、全身に鳥肌が走る! 毛穴という毛穴がすべて開いて、頭の中が真っ白になる! 何歳になっても、何回聴いても、それは変わらない。この瞬間には、ロックンロールのすべてがあるんじゃないかと本気で思う。ロックンロールが持つ興奮やときめき、スピード、スリル、そしてユーモア。すべてがこの瞬間にはある! 絶対にある! さらに歌い出しが、〈ゲゲゲ〉ときた。完璧! えっ! ニュー・アルバム? またシビれさせてください!
カタヤマヒロキ(Droog)
〈ロックンロールをやること〉と〈ロックンロールであること〉は似ているようで、実はまったく違うものだと思う。あきらかに後者なバンド。(名前の由来だという)警察官に〈この外道!〉と罵られるも、ロックの神様には、選ばれた。ファースト・アルバムで名盤中の名盤『外道』はライヴ音源で構成されていたが、あの“香り”が、新作ではまさかの(外道名義で初となる)スタジオ音源で収録されている。〈ロックンロールであり続ける〉バンド、外道。一同起立! 万歳三唱!