真夏の冷や奴フロム神戸! 奇才のCD棚の端から端までを揺らめく連載インザサン!
自分の楽曲(Les Aventuriers feat.PUNPEE)でもタイトル文言をシャウトしている私ですが、共学の人から言わせれば、6年間も男子校だなんて! OMG! best album ever!なんてことらしく、「女性と関わり合えずに6年間生きていくなんてどうなってんの!?」と言われたものです。否、僕は決して女性と関わり合わずに生きていたわけではありません。今回は現代にポータブルプレイヤーがあったおかげで救われた若者と、そんな若者が青春の日々で関わりのあった美しい女性たちを紹介致します。
1. Sowelu 『Geofu』 DefSTAR(2003)
個人的すぎますが、後にも先にも一番最初にお小遣いで買ったCD。僕の中学校はウォークマンを持参してはいけない学校だったので、乗り換え駅まではこれをダビングしたMDをよく聴いてたのはほんと良い思い出です。太すぎないけど伸びやかな声もとても好きだし、いま聴いても良い具合にヴァリエーションのある、ほんと良いアルバム、かつ自分の好みの根底にあるものだなと思います。
2. 一十三十一 『TOICOLLE』 徳間ジャパン(2007)
いまではシティーなお姉さん感も高まるヒトミトイ氏(ニュー・アルバムも最高!)ですが、攻めたプロダクションにもかかわらずかなりポップに仕上がっていた、この当時の楽曲群も大好きでした。なかでも、現在のシティー感に繋がる楽曲でもある“プラチナ”が本当に大好きで、彼女も居ないのに失恋の歌が好きってどういうことやねんと思いながら、これも毎日学校帰りにちょっと遠回りをしながら聴いていた思い出の曲です。
3. BONNIE PINK “Tonight, the Night” ワーナー(2003)
以前は曲の歌詞をしっかり聴くことはあまりなかったのですが、サビで始まったあとに〈きっとあなたは変わる〉という歌い出しで始まる展開がいまでも本当に大好きで、曲がスタートして1分くらいでの惹き込まれ具合が本当に異常な、凄い楽曲だと思います。それこそ男子校にいきなり黒髪の美少女が転校してくることは絶対にありませんが、この曲を聴いている間だけは少し可能性があったのかもしれません。ちなみに僕が卒業して今現在、願いが遅れて叶ったのか、母校はなんと共学になっちゃいました! 後輩たちよ万華鏡のようにきらきら光った日々を送ってよね……。
PROFILE/tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸在住のトラックメイカー。lyrical schoolや小泉今日子、曽我部恵一、タルトタタンらの作品にてプロデュースやリミックスなどを手掛けている。ファースト・アルバム『lost decade』(tofubeats)からは人気曲“No.1”のMVも公開されたばかり。そして、Negiccoのオリジナル・アルバム『Melody Palette』(T-Palette)では“相思相愛”をプロデュースしています。その後もいろいろ動きがありそうで……最新情報は〈www.tofubeats.com〉にて!