ジャズをまとうブルースの老舗
2013年1月に米国ソニー傘下で活動再開したOkeh Recordsは、1918年創業の老舗のジャズ&ブルース専門レーベルだ。昨年より、デヴィッド・サンボーン&ボブ・ジェームス、ミシェル・カミロ、ビル・フリゼール、デイヴ・ホランドらの新譜をリリースしおり、2014年には、およそ20タイトルの新作リリースを予定しているという。
1982年生まれで13歳の時にスティーヴィー・レイ・ヴォーンに憧れて手に入れた、250ドルのメキシコ製ストラトキャスターをいまだに使いつづけているニア・フェルダーは、ロックを聴いて育ちながら、大学時代にジャズに目覚め、2010年には奇才グレッグ・オズビー(as)とステージに立っていたという次世代ジャズギタリストの最注目株。ソロデビュー作となる 『Golden Age』は、アーロン・パークス(P)らを迎え、新感覚なミクスチャーぶりが実に新鮮な一枚となっている。
メルドー・トリオのドラマー、ジェフ・バラードは、ミゲル・ゼノン(as)、リオーネル・ルエケ(g)との変則トリオでの初録音『Time's Tales』で、ワールド~スタンダード~フリー・ジャズまでを見事なインタープレイで楽しませてくれる。
ウィリアム・パーカー(b)&ジェラルド・クリーヴァー(ds)の重戦車リズム隊とのサックス・トリオでデビューする、ジェイムス・ブランドン・ルイス(ts)、ジェイソン・モランらに師事し、カート・ローゼンウィンケル(g)のゲスト参加も話題な台湾出身NY在住の女性ピアニスト、ルォーユー・チェンの世界デビュー作など、新進気鋭の旬なアーティスト達によるリリースも控えている。
そして年明け早々、Okeh Recordsは、御年84歳のソニー・ロリンズとも契約を結んだとのニュースが飛び込んできた。近年のジャズ系レーベルの中では最もアクティヴなレーベルになりつつあるその動向は、今後も目が離せない。