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カテゴリ : cinema 

掲載: 2010年06月30日 18:00

更新: 2018年08月07日 05:53

文/  小林

(Amie Siegel, DDR/DDR)

『ブンミおじさん』でカンヌのパルムドールを受賞したアピチャートポン・ウィーラセータクンをはじめとして、日本ではなかなか観ることのできない映画作家達のドキュメンタリー作品を一挙に上映!しかもタダで!

7/17&24、場所は早稲田大学の戸山キャンパスです。

Speckle Imaging:コンテンポラリー・アートにおけるドキュメンタリー性を考える
───現実をドキュメントするオルタナティヴな可能性を探究している作品を多数上映します。

第1回 7/17(土)14:00-
マーク・ルイス [Mark Lewis, The Pitch, 1998, 4 min]
マッシィミリアーノ&ジャンルーカ・デセリオ
[Massimiliano and Gianluca De Serio, Maria Jesus, 2003, 13 min]
ヨハンナ・ビリング [Johanna Billing, Another Album, 2006, 25 min]
ハルーン・ファロッキ [Harun Farocki, An Image, 1983, 25 min]
ジョセフ・ダベルニグ/イザベラ・ホラフ
[Josef Dabernig/Isabella Hollauf, Acquarena, 2007, 20 min]
アピチャートポン・ウィーラセータクン
 [Apichatpong Weerasethakul, Windows, 1999, 8 min]
 
第2回 7/24(土)14:00-
エイミー・シーゲル [Amie Siegel, DDR/DDR, 2008, 135 min]
ライ・ルッソ・ヤング [Ry-Russo Young, You Won't Miss Me, 2009, 81min]

会場:早稲田大学文学学術院 戸山キャンパス
36号館382教室  予約不要・無料

マッシィミリアーノ&ジャンルーカ・デセリオ(Massimiliano and Gianluca De Serio, 1978-):イタリア出身の双子の映像作家。サンパウロ、ロッテルダム、ニース、ソウル、ニューヨーク、ロンドンなどの映像祭に多数出品。上映作品『Maria Jesus』をはじめ、イタリアの移民問題を扱った作品を手がける。

ヨハンナ・ビリング(Johanna Billing , 1973-):スウェーデン出身のアーティスト。映像作品"You Don't Love Me Yet" (2003) と "Magical World" (2005)などで知られる。第9回イスタンブール・ビエンナーレ(2005)に参加、2006年にはニューヨークP.S. 1 Contemporary Art Centerで個展を開く。                 

ハルーン・ファロッキ (Harun Farocki, 1944-):ドイツ併合下のチェコスロヴァキアに生まれる。60年代以降、多岐のジャンルにわたり、映像作品を作り続ける。1966年から68年までベルリンのドイツ・フィルム・テレビジョン・アカデミーで学ぶ。1993年から1999年までカリフォルニアー大学バークレー校で教鞭をとった。代表作『この世界を覗く-戦争の資料から』や『猶予』ではナチス収容所を扱い、写真・映像・メディアと全体主義についての鋭い批判や問いかけを含んだ作品を制作。上映作品『An Image』は、雑誌『プレイボーイ』と消費主義社会、女性の裸体についての映像的考察。

ジョセフ・ダベルニグ (Josef Dabernig, 1956-):オーストリア出身の映像作家。マーケットから距離をおいた活動を貫くことで知られる。個展:2010 - Josef Dabernig. Excursus on Fitness; MAK - sterreichisches Museum fr angewandte Kunst / Gegenwartskunst, Wien Contemporary Screen - Festival des sterreichischen Films, Graz. 2009 - Video Art Comments on a Paradigm Shift; Austrian Cultural Forum, New Yorktechologies; Centre Pompidou, Paris. 上映作品『Aquarena』は、水とパブリック・スペースの関係についてのみずみずしい映像的考察。パートナーであるイザベラ・ホラウフとの共同制作。

アピチャートポン・ウィーラセータクン(Apichatpong Weerasethakul, 1970-):タイの映画監督。『ブンミおじさん』(2010)が第63回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞したことは記憶に新しい。他に、『トロピカル・マラディ』(2004, 第57回カンヌ国際映画祭審査員賞)『ブリスフリー・ユアーズ』(2002, 第55回カンヌ国際映画祭ある視点部門最優秀賞)など作品は国際的評価を受ける。 『Windows』 は1999年の短編作品。

【第2回】
エイミー・シーゲル (Amie Siegel, 1974-):アメリカ出身のインディペンデント映像作家、インスタレーション/ヴィデオ・アーティスト。作品はThe Berlin Film Festival, The Whitney Museum of Art, Film Forum, The Pacific Film Archiveなどで上映されている。旧東ドイツをテーマにした『DDR/DDR』は、当時の関係者へのインタヴューや出来事、映像制作についての自己省察から構成されたヴィジュアル・エッセイの手法でつくられている。

ライ・ルッソ・ヤング (Ry Russo Young, 1981-):アメリカの映像作家。ヒッチコックの『サイコ』を3つのスクリーンで脱構築した短編映像作品『MARION』(2007)は、ギャラリーや映像祭だけでなく、ジェンダー研究の分野においても注目を集めた。『You  Won’ Miss Me』は二作目の長編映画で2009年のサンダンス映画祭で初演された。