ヒップホップどころか21世紀音楽シーン自体を牽引するカリスマ=カニエ・ウェストが、Auto-Tuneテクノロジーに挑戦してつくり上げた、激ポップ・アルバム。トライバルなドラム・ラインを従えてソウルフルに歌い上げる大ヒット「ラヴ・ロックダウン」、「ハートレス」他を収録。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
他のMCたちとは異次元の高みに達し、ヒップホップ・シーンどころかポップ・カルチャーをも牽引する“超21世紀型MC”となったカニエ・ウェストの4作目。デビュー・アルバムからの3部作が2007年の前作『グラデュエーション』にて完結し、世界の音楽シーンに最も大きな影響を与えるといっても過言ではない男が次に向かった先とは?その方向性が大いに注目されますが、今作は何と、カニエ・ウエスト史上初の“歌モノ・アルバム”! 「あまりに出来が良いためにリリースを前倒しにした」と、カニエ本人が自信満々で語ってます。
タワーレコード(2009/04/08)
『Graduation』から1年というスパンで届けられたカニエの4作目は、ひとまずラップを封印し、切ないメロディーと痛みをオートチューン全開で歌い上げた問題作に。フィアンセとの破局、最愛の母との死別を経験したカニエがその胸の内を吐露した……と書けばジットリ暗いイメージを持たれるかもしれませんが、あくまでポップに徹しているのは流石です。タイトルからもわかるように名機TR-808などを用いたミニマルなトラックと、変調されたヴォーカルの相性は抜群! 大胆な太鼓使いの先行シングル“Love Lockdown”はもちろん、絶妙なストリングスを配したリル・ウェインとの“See You In My Nightmare”なんかも最高です。凄まじいスピードで自分自身を更新し続ける現代のキング・オブ・ポップに敬礼!
bounce (C)金 雄大
タワーレコード(2009年01,02月号掲載 (P85))