Anthony Davidとのデュエット「Words」で2009年度グラミー賞にまたまたノミネートされた実力派女性R&B/ソウル・シンガー、インディア.アリーの第4弾アルバム。ハイ・クオリティでリアルな楽曲が揃う、前作『テスティモニー』の後編作。 (C)RS
JMD(2010/06/17)
全米アルバム・チャートにてNO.1を獲得した2006年の大ヒット・アルバム『テスティモニー:VOL.1, ライフ&リレーションシップ』から約2年半、前作からの続編となる通算4作目のアルバム。2008年、自身のレーベル“Soul Bird Music”をユニバーサル内に設立、本作はその自身のレーベルからのリリース。(同レーベルの第1弾サイニング・アーティストはアンソニー・デイヴィッド)「私の使命は、私の音楽と歌詞で、世界中に平和と癒しをもたらし、愛を拡げこと」と語るインディア、その言葉は今作を聴けば納得するはず。ミュージック・ソウルチャイルドをフィーチャーした第1弾シングル「Chocolate High」はピースフルでハッピーな世界観を軽快なアコースティック・ソウルに載せた傑作ラヴ・ソングで、続くセカンド・シングル「Therapy」は、ジャマイカのアーティスト、Gramps Morganをフィーチャーし、ヴィブラントでアップ・テンポなナンバー。よりパワフルに、よりソフィスティケイトされたネオ・ソウルの真骨頂!
タワーレコード(2009/04/08)
3年前の〈Vol. 1〉に続く連作の第2章。自主レーベルを設立して自分探し(?)にも拍車が掛かったか、ミュージックとの素晴らしい“Chocolate High”もありつつ、大半はアコースティックで率直な黒白不問のシンガー・ソングライター路線になった。コートジボワールのドベ・ニャオレやトルコのセゼン・アスクも招き……などと書けば、手を引っ込めるR&Bファンもいるかもしれない。ただ、感触は昨今のフォーク~カントリー~ジャズ界で増加する女性陣の作品群とモロに同じ。つまりR&Bとしてはオルタナでも視点を変えれば王道的なわけで、そういう意味での小難しさは皆無。むしろ明快で、シンプルに良い歌が揃った印象だ。自分らしくあろうとする行為が果たして自分らしいのかな?とも思うけどね。
bounce (C)出嶌 孝次
タワーレコード(2009年03月号掲載 (P63))