ノルウェーを代表する民族楽器"ハルダンゲル・フィドル"を演奏する3人組ユニット、ヴァルキリエン・オールスターズのセカンド・アルバム。ロック、ジャズ、ブルース、ソウルなどの要素も取り入れつつ、新しいトラッドの形を追求。紅一点のボーカル、トゥーヴァのボーカルもおよそ従来のトラッドのイメージからはかけ離れた奔放な歌唱を魅力的に聴かせる。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
ノルウェーのフォーク音楽を刷新する超新星トリオによるセカンド・アルバム!独特の音色を持つ民族楽器ハルダンゲル・フィドル3本の合奏が牽引する強靭なグルーヴは圧巻!結成は2002年で全員がまだ20代半ばという若さ。ロック、ジャズ、ブルース、ソウルなどの要素も取り入れつつ、新しいトラッドの形を追求している。紅一点トゥーヴァのヴォーカルも、清濁併せ持つハルダンゲル・フィドルの音色に呼応するかのような、従来のトラッドの定石にとらわれない奔放な歌唱が魅力的。 ヴォーカル、ハルダンゲル・フィドル×3、ドラム、ベースというユニークなバンド編成はノルウェー中を熱狂させたデビュー作と変わらないが、本作ではさらにアグレッシヴで濃厚なアンサンブルを聴くことができる。トラッドやオリジナルに混じって、ヘンリック・イプセンやオーラフ・H・ハウゲといったノルウェーを代表する作家のテクストが歌詞となっているのも興味深い。
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タワーレコード
ノルウェーの音楽シーンで注目を集める新星トリオの2作目。同地の民族楽器であるハルダンゲル・フィドルを3人全員が弾きこなし、東欧トラッド特有の弦楽アンサンブル形式を踏襲しつつも、ロックの躍動感とジャズのインプロヴィゼーションを巧みに織り交ぜながら矢継ぎ早に音の洪水を生み出していく。その上を幽玄に揺れる、紅一点トゥーヴァのヴォーカルも斬新なスタイルでおもしろい。ノルウェー・フォークの革命児!
bounce (C)渡辺雄作
タワーレコード(vol.316(2009年11月25日発行号)掲載)