ボーナス・トラックとして韓国語による新曲「スウィートデイズ(オリジナル・ヴァージョン)」、「ラブ・イズ(オリジナル・ヴァージョン)」「ビンクス(オリジナル・ヴァージョン)」を収録!
ユニバーサル
発売・販売元 提供資料(2010/11/02)
お尻をセクシーに振る"ヒップダンス"で旋風を巻き起こしているスーパー・ガールズ・グループ、KARA。日本での初オリジナル・アルバムは、チャート初登場5位を記録した日本デビュー曲「ミスター」や、フジテレビ系『めざましどようび』テーマソングとしてもお馴染みのシングル「ジャンピン」他、収録。 (C)RS
JMD(2010/10/28)
あくまで諸々の韓国盤から親しんできたリスナーに向けて言いますけど・・・・・・KARAのみならず、4minute、少女時代と、ここ最近ドバドバッとリリースされた日本語盤にはハンパない違和感を覚えずにはいられませんよね・・・・・・って、そもそもハングルで歌うこと、ハングル特有のリズム&語感を熟慮熟考して編まれた曲なわけですから、それこそ去年の夏あたりから<“Mr.”たまらん!>と狂喜してたようなリスナーがそう思うのもごくごく自然かと。ただ、この感覚は、ポリスが日本語で“ドゥドゥドゥ・デ・ダダダ”を歌ったときのようなあきらかなキワモノ感とは違い、日本語に置き換えただけ(多少のミックス変えもあり)で、いともすんなりとJ-POPのなかに融け込んでいることへの違和感であって・・・・・・なところで、KARAの本邦初となるオリジナル・アルバム『Girl's Talk』。作編曲は10曲中2曲を除いて韓国の作家ですが、歌詞はもちろん全曲日本語。先行の“ジャンピン”“ミスター”をはじめ、出だしのコーラスに80s歌謡曲を匂わせるダンス・チューン“ベイビー・アイ・ニード・ユー”、長閑でラヴリーなハーモニー・ソング“スウィート・デイズ”、センチメンタル過剰なメロウ・ポップ“ラブ・イズ”、<愛しくって切なくってパンクしそう>なんて古典的なフレーズが飛び出す“ビンクス”などなど、アルバムという集合体になることで違和感も違和感じゃなくなるというか、若干の懐かしさと高いエンターテイメント性を湛えた<J-POP>として真っ向から楽しめるんじゃないかと思うわけなんです。日本盤から入門したリスナーは言われずともなんでしょうけど。
bounce (C)久保田泰平
タワーレコード(vol.327(2010年11月25日発行号)掲載)
スリー・ディグリーズの『Internation』がリイシューされて、細野晴臣のペンによる“ミッドナイト・トレイン”などの日本語曲をちょうど聴いて思ったんですが、日本にはアグネス・チャンの昔からチリアーノとか初期マルシアとか初期BoAやらココナッツ娘。・・・・・・と連綿と紡がれてきた<カタコト歌謡>の歴史があります。ただ、KARAの日本語曲には言葉の違和感が希薄なので、片言マニア(?)には満足度が低いかもしれません。つまりはスキのないJ-Pop作品として高い品質が保証されているということですし、そうなると逆に日本のコマーシャルな音楽の何が物足りないのか、ぼんやりとわかってくるような気がします。 <K-Popがおもしろいよ>といろんな人に言われて聴いてみて、おお、確かに凄い格好良いのがいっぱいあるわ!と思いました。でも、それは北欧のクリエイターが流入してきてアーバンもエレクトロもベースもエモもゴチャゴチャになってやたらおもしろい昨今の世界的なメインストリーム大衆ポップがおもしろいのと、まったくの同じ意味です。いまの集団モノは明白にプッシーキャット・ドールズやパラディソ・ガールズ以降のショウガール路線(“ミスター”を聴いてポロウ・ダ・ドンを思い出した人がどんだけいるでしょう)のド真ん中を高水準でやってると思うのですが、同じような<商業ポップス>が欧米が出てきたらバカにする人って多いんですよね。なんでか。容姿メインの人はそれでいいと思うのですが。 そういやPCDの新メンバー・仲宗根梨乃は少女時代の新曲でもコリオグラファーを務めていますね。そういう水準で繋がった音を、お尻とか美脚とか日本的なアイドル観だけで語るのって、けっこうもったいないと思うんですけど。
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.327(2010年11月25日発行号)掲載)