レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、リック・ルービンプロデュースによる通算10枚目のスタジオ・アルバム。ロサンゼルスのイースト・ウエスト・スタジオ、そしてマリブのシャングリ・ラ・スタジオでレコーディングを敢行。 (C)RS
JMD(2011/07/07)
前作の『ステイディアム・アーケディアム』より5年振りとなる、リック・ルービンのプロデュースによる10枚目のスタジオ・アルバムが遂にリリース!バンドの過去5作、1991年の『ブラッド・シュガー・セックス・マジック』、1995年の『ワン・ホット・ミニット』、1999年の『カリフォルニケイション』、2002年の『バイ・ザ・ウェイ』、そして2006年の『ステイディアム・アーケディアム』でタッグを組んだリック・ルービンが再び本作のプロデュースを手掛け、ロサンゼルスのイースト・ウエスト・スタジオ、そしてマリブのシャングリ・ラ・スタジオでレコーディングされた。ミックスは、アンドリュー・シェップスとグレッグ・フィデルマンが手掛けている。前作で、ギタリストのジョン・フルシアンテはバンドを離れ、ジョンのソロ作品や、『ステイディアム・アーケイディアム』のツアーにも参加した、ジョシュ・クリングホッファーが新ギタリストとして加入。本作の制作にも参加している。
WMJ
発売・販売元 提供資料(2011/06/15)
記念すべき10作目にして、ギタリストの交代劇を経たことで<新章突入>が謳われているおよそ5年ぶりのニュー・アルバムは、確かにこれまでの作品とは異なる感触に仕上がった。アンソニー・キーディスのラップはかなり抑えられ、99年リリースの『Californication』以降注力してきた<歌>にさらに重点が置かれている様子だ。フリーのベースを核としたファンク要素は健在だが、“Give It Away”や“By The Way”級のダイナミズムを期待すると肩透かしを喰うかもしれない。代わりに感じられるのは、ピアノや女性コーラスなど新たなエッセンスを採り入れた芳醇なサウンドと、アンソニーが紡ぐメロディーの心地良さ。レッチリ史上もっとも滋味深い作品と言えるだろう。
bounce (C)粟野竜二
タワーレコード(vol.335(2011年8月25日発行号)掲載)