日本を代表するロールプレイング・ゲーム『ファイナルファンタジー』の生誕25周年(2012年時)記念、シリーズ初のトリビュート・アルバム。ゲーム音楽の金字塔とも称される『FINAL FANTASY』をリスペクトすべく、豪華メンツが集結! (C)RS
JMD(2012/12/12)
累計出荷本数が1億本を超える国民的RPGシリーズ〈ファイナルファンタジー〉が今年で25周年。これを記念したトリビュート・アルバム『FINAL FANTASY TRIBUTE ~Thanks~』が登場しました。総勢25組が参加し、シリーズ中のさまざまな音楽をカヴァー。CD2枚に渡る豪華&大ヴォリュームの内容をご紹介します。冒頭を飾るのは、東京スカパラダイスオーケストラ“オープニング・テーマ"。アップリフティングなスカに“勝利のファンファーレ"などのフレーズも織り込んだご機嫌な仕上がりです。同様にテンションの高いサウンドを披露しているのがJABBERLOOPで、シリーズ5作目のメイン・テーマをシンフォニックなディスコ・フュージョンに変換。さらにDAISHIDANCE“いつか終わる夢"の彼らしいメロディアスなハウスにも昂揚させられます。一方で、手嶌葵とDE DE MOUSEによるヴォーカル曲“Melodies Of Life"をはじめ、静謐でたおやかな楽曲もズラリ。哀愁たっぷりのギターが沁み入るSo many tears“仲間を求めて"、エレガンスを極めたジャズ・ワルツを聴かせるSchroeder-Headz“トロイア国"、またNabowaは〈街〉の音楽をメドレーにしており、ゲーム中で街を訪れた時の安堵感が蘇ります。ほかにもメドレーにトライしているアーティストは多く、ぺさまは1作目の音楽を物語の流れに沿う形で展開し、millstonesは9作目に登場するキャラのテーマ曲を洒脱なクラブ・サウンドで繋いでおります。とにかくヴァラエティーに富んだサウンドで楽しめ、ドラマティックでロマンティックな旋律にうっとり。オリジナルのサントラも聴きたくなりますよ!
bounce (C)澤田大輔
タワーレコード(vol.351(2012年12月25日発行号)掲載)