今、イギリスで最も注目を集めている2013年の最重要新人トム・オデール。UKチチェスター生まれ、22歳のシンガー・ソングライター。13歳から曲を作り始め、ブライトンのクラブで飛び入りで演奏しピアノを弾きならしながら歌っていたという。2012年にColumbia Records傘下のIn TheName Of(リリー・アレンが創設)と契約し、この4月にデビュー・アルバム『Long Way Down』をリリース。デビュー・アルバム発売前ながら、英批評家によって選出され、その年最も活躍が期待される大型新人に送られる"ブリット・アワード・クリティックス・チョイス賞"を受賞したことで大きな注目を浴びている。(同賞はアデル、エミリー・サンデー等も受賞しその年に大ブレイクを果たしたことで注目度が高い。)「心を惹きつける生命力に満ちた声」(NME)「心を掻き立てる傷心のピアノ・バラード」(Daily Star)と英各紙が早くも絶賛。時にメランコリックに、時に激しく、22歳の若さで自身の感情を鮮烈にそして正確に音楽に映し出す。また、日本では早くもFUJI ROCK FESTIVAL'13出演が決定! 新世代UKミュージック界の旗手となることは間違いない。
発売・販売元 提供資料(2013/03/18)
年明けのブリット・アワードで批評家賞を獲得し、注目されていた22歳のシンガー・ソングライターだが、初作を聴けばその評価も大いに納得。嘘偽りのない心情吐露の様がここまで鮮烈に感じられることはそうそうない。場合によっては独りよがりに思われかねない私的すぎる歌詞であっても、感情がメロディーと歌とピアノの音に直結していて、小細工することなくそれを伝えんとしているから、並外れた説得力が生まれるのだ。だから悲しみの表現も喜びの表現もその究極をいくこととなり、聴く側としては心掻きむしられたり昂揚したりと大変。ライヴそのままのような録音方法も大正解と言えよう。生命力と迫力に満ちた歌声を聴きながら、音楽の種類は違えどエミリー・サンデーに近いものを感じた。
bounce (C)内本順一
タワーレコード(vol.357(2013年7月25日発行号)掲載)