話題の大型新人、アリアナ・グランデがついにデビュー!TVドラマ「ビクトリアス」の女優業などで既に人気ですが、歌手としてもマライア・キャリーと比較される程の伸びやかな声が凄い!ベイビーフェイスが関わった(2)や先行ヒット(3)(8)などの90年代R&B風味の曲たちも、彼女が歌えばたちまちフレッシュに♪若きスターが、歌姫として次なるシンデレラ・ストーリーを歩む!
オススメ曲 (2)(3)(8)(10)
タワーレコード(2014/02/04)
1993年生まれのイタリア系アメリカ人シンガー、アリアナ・グランデのデビュー・アルバム国内盤。全米TOP10シングル「ザ・ウェイ feat. マック・ミラー」、日本テレビ系『ザ!世界仰天ニュース』の2014年1月~3月度エンディング・テーマ「ベイビー・アイ」他を収録。 (C)RS
JMD(2014/01/31)
同じスクーター・ブラウンが面倒を見るジャスティン・ビーバーのツアー参加や彼との親密なあれこれも仕込んでツカミはOK、この『Yours Truly』が見事に全米No.1デビューを飾ったアリアナ・グランデ。とにかく最高のアルバムだと最初に言っておくけど……ビッグ・ショーンとの"Right There"でリル・キム"Crush On You"と同じジェフ・ローバー"Rain Dance"をベタ敷きしていたり、"Lovin' It"でのメアリー使いだったり、バッド・ボーイ~トラック・マスターズ的な意味での90年代連想ゲームへ中年を誘う作りは意図的なのだろう。とはいえ、主役の溌剌としたオーラから連想されるのは、それより後の時代だったりする。全体的な瑞々しさからすぐ結び付いたのは、まさにバッド・ボーイの方法論を再利用してマーダー・インクがブレイクさせた頃のアシャンティ。その"Baby I"なんてモロにアシャンティ+ノディーシャみたいなウキウキ感がたまらんし、そう考えるとマック・ミラーとの先行ヒット"The Way"もタリア&ファット・ジョー"I Want You"(2003年)まんまに響いてくる。その頃も〈90年代リヴァイヴァル〉なんて騒がれていたので当然と言えば当然だろうが、ともかくここでは爽快なヤング・アーバン女子たちが次々に跳ねて、マライアの復活があって、シアラの進化があって、リアーナが〈Gone Bad〉するまでの時代のフィーリングが息を吹き返しているように感じるのだ。まあ、そんなゴチャゴチャした話はさておいても、総監督のハーモニー・サミュエルズが要所にオーセンティックな仕掛けも用意しながら時流にも巧妙に添わせた結果、聴き手の記憶の分量を問わない作りになっているのは流石。この愛くるしい笑顔に騙されるな……というか積極的に騙されて、こういうワクワクするようなポップネスがもっと広がってほしいのです! マジで!
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.359(2013年9月25日発行号)掲載)
幼い頃から芸能界に憧れ、ブロードウェイを経て2010年にTVドラマ「ビクトリアス」で全米中のティーンを虜にした20歳、アリアナ・グランデ。しかし、本当のシンデレラ・ストーリーはまだ始まっていなかった!? ファースト・アルバム『Yours Truly』をUSチャート初登場1位に送り込み(デビュー作の全米1位は女性ソロ・アーティストとしては歴代15人目の快挙!)、このたびシンガーとして上々すぎる滑り出しを切ったのです。メアリーJ・ブライジ"Real Love"をネタ使いした"Lovin' It"など、全編に渡って90年代のR&Bリヴァイヴァル・ムードが感じられ、そんななかでマック・ミラーをゲストに招いたのも効果てきめん! 大半の曲にベイビーフェイスが関与し、とりわけウォンテッドのネイサンが客演したピアノ・バラード"Almost Is Never Enough"における、雰囲気でごまかさない丁寧なメロディーにウットリしてしまいました。また、〈ヤング・マライア〉なる呼び声に応え、ところどころでホイッスル・ヴォイスを披露したり、オールディーズ風の"Tattooed Heart"や"Daydreamin'"で"Forever"の影をちらつかせたりするサーヴィス精神も素晴らしく、これは彼女と同世代のファン以上に、その親たちの心もガッチリ掴みそうですよ!
bounce (C)山西絵美
タワーレコード(vol.359(2013年9月25日発行号)掲載)