2007年結成の4人組バンド、きのこ帝国のセカンド・アルバム。作品毎に表情を変えるきのこ帝国らしく、本作は今までに無いほどキャッチーな仕上がり。先行シングル「東京」をはじめとする書き下ろしの楽曲はもちろん、過去に作った楽曲も今の気持ちとスキルでアレンジし直して収録。 (C)RS
JMD(2014/10/10)
数量限定シングル『東京』が大反響を巻き起こしている<きのこ帝国>、その"東京"も収録したセカンド・アルバム『フェイクワールドワンダーランド』の発売が決定。今作は<きのこ帝国>のキャッチーな側面を表現したアルバムになるとのこと。書き下ろしの楽曲はもちろん、今の気持ちにそってアレンジした過去の楽曲も収録。ジャンルにもシーンにも拘らず、自分たちが楽しんでシンプルにいいと思うものを出す、それを飽きずにやる。愚直なまでに純粋なスタンスで、これまで歩いて来た、そして歩いていくであろう、バンドの今と未来が詰まっているアルバムです。
発売・販売元 提供資料(2014/09/02)
およそ1年半ぶりのフル・アルバムにして、間違いなく現時点での最高傑作。その間にEP『ロンググッドバイ』で予兆を見せていたとはいえ、きのこ帝国がここで成し遂げた飛躍には、さすがに驚かざるを得ない。主にポスト・ロック的なサウンドスケープを得意としていた彼女たちは、ここにきてヒップホップ、エレクトロニカ、あるいはトラッド・フォークなどにもソングライティングのヒントを求めるようになり、見事にそれらをすべて血肉化しているのだ。空間を真っ黒に塗りつぶすようなフィードバック・ノイズを鳴らしながら、哀しげなメロディーを口ずさんでいた初期作の面影は、もはやほぼ見当たらない。バンドが新たなフェイズに突入したことを、この作品はとても穏やかに伝えている。
bounce (C)渡辺裕也
タワーレコード(vol.372(2014年10月25日発行号)掲載)