自身の「Upper Echelon ft. T.I., 2 Chainz」を皮切りに数々のシングル・ヒットを飛ばし、これまでにリリースした2作のミックステープ『Owl Pharaoh』『Days Before Rodeo』で着実にシーンでの存在感を高め、その傍でプロデューサーとしてもリアーナの「Bitch Better Have My Money」を手掛けるなど多彩な才能を発揮。シーンに登場してからは常にヒップホップ・アーバン・シーンを賑わせてきながらも、なかなかメジャー・デビューをしなかったトラヴィス・スコットが、ついにデビュー・アルバムをリリース! (C)RS
JMD(2015/08/28)
『Magna Carta Holy Grail』や『Yeezus』の裏方として注目され、ミックステープも評価を得てきたHタウン出身の23歳(2015年時)。2015年はドレイクやマドンナの制作、メジャー・レイザーとの共演、そして新曲に携わったリアーナとの熱愛報道…と、どう考えてもノリにノッている最中に超待望のアルバム・デビューだ。プロダクションは気鋭のワンダガールやアレン・リッター、メトロ・ブーミンらに委ね、総監督のマイク・ディーンが全体像をドープな輪郭にトリートメントしている。UGKネタの"Wasted"やスレイヴ使いの"Flying High"なども挿み、夜行性の酩酊フロウと残響ビーツが織り成す深いヤバさは、エイサップ・ロッキーが嫉妬しそうなほど。リオ・コーエンが後見するのも頷けるというか……恐れ入りました。
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.382(2015年8月25日発行号)掲載)