ディアンジェロが"ディアンジェロ・アンド・ザ・ヴァンガード"名義で2015年にリリースしたアルバム『ブラック・メサイア』の完全生産限定盤。 (C)RS
JMD(2016/02/17)
2015年は14年ぶりの新譜、そしてデビューして20年目にしての初来日と、大いに日本を沸かせてくれたディアンジェロ。続く2016年もグラミー賞2冠(最優秀R&B楽曲/最優秀R&Bアルバム)に輝き、更にまさかの再来日も3月に決定!本作はこれを記念しての来日記念限定盤となりますが、ご注目頂きたいのはその内容。ボーナストラックとして収録される4曲は、日本では試聴不可な海外音楽ストリーミングサービス用にレコーディングされたもので、新アルバムからの唯一のライヴ音源。今回が世界初のCD化となり、楽曲のアレンジ・アドリヴが効いたファン垂涎モノの内容となっている。
発売・販売元 提供資料(2016/02/16)
〈ほぼ完成〉との報にも疑心が晴れぬまま、突然の発表で衝撃を与えた約15年ぶりの3作目。一聴して前作『Voodoo』を踏襲した感の強い内容は壮絶なまでに黒くスモーキーでありながらも明快で、スライ、ファンカデリック、ジミヘン、電化期のマイルス・デイヴィス、プリンスといった革新的な先達の姿が随所で思い浮かぶ。近年のライヴやリーク音源としてお馴染みの曲も含め、Q・ティップやケンドラ・フォスターとペンを交え、名義を共有したヴァンガードとの共同作業で丁寧に煮詰められた楽曲群は黒豆の如き艶を放ち、硬派なメッセージと破壊的なエッジを携えながらスピリチュアルで甘美な一面も見せる。ため息が出るほどの完成度だが、音楽的な革命というよりは、〈出た〉こと自体が何かを変えていきそうな怪作だ。
bounce (C)林剛
タワーレコード(vol.375(2015年1月25日発行号)掲載)