アンビエントでメロウでセクシー…自ら7つの楽器を操るフレンチ・エレクトロの最終形態、FKJが発表したデビュー・アルバムを待望の国内盤化!
フランス出身、独学で音楽を始めたのちに友人と共同でインディ・レーベル:Roche Musiqueを立ち上げたFKJ。一人でいくつもの楽器を操り、ヒップホップ的なサンプリングとビートのセンス、R&B的なメロウネスとセクシーなムード、そしてフレンチ・エレクトロの系譜をなぞるような洗練されたグルーヴが特徴的で、これまでにサウンドグラウド上を主戦場として楽曲を発表してきた。なかでも、チャンス・ザ・ラッパーと同じシカゴのヒップホップ・クルー、Save Money Crewに所属するラッパー、Towkioがビートジャックしたことでも有名になったシングル「Lying Together」はサウンドクラウドで340万回以上の再生回数を誇るモンスター・チューン。東京やベルリン、アムステルダムなど世界各国のRed Bull Studioを訪問し、キーボード、ギター、サックス、サンプラー、ベース、ラップトップPCそしてヴォーカルと、1人で七役をこなしながらインプロヴィゼーションで楽曲を制作するムーヴィーも話題になったり、2016年の来日時に、自らファンと名のるPUNPEEとのインタヴュー・セッションも慣行したりと、今、国内外からもっとも注目を集めるアーティストの一人であるFKJが、待望のデビュー・アルバムを完成させた。これまでにネット上で人気を集めてきた「Better Give U up」や「 Go Back Home」、「Lying Together」などの代表曲に加え、アンビエントな雰囲気のリード曲「Skyline」など、進化し続けるFKJの魅力を余すことなく収録。
発売・販売元 提供資料(2017/12/21)
セイヴ・マネーのトウキオがジャックした"Lying Together"(2013年)を聴いたことのある人も多いか。その名が示唆するようにニュージーランド系の血を引くパリのクリエイター、FKJ。鍵盤やサックスなど自身の楽器演奏を素材にメロウなビート構築を見せ、数年前からSoundCloudで高評価を得てきた彼が、より洗練された手つきで初のアルバムを完成させた。ここにも収録の"Lying Together"はテルマ・ヒューストン"Don't Leave Me This Way"の切り貼りに〈ヴォーカル〉を委ねていたが、今回はFKJ自身の歌がほぼ全編を牽引。柔和な意匠と繊細な歌い口で滑らかに紡がれる優美なベッドルーム・サウンドは、不思議な室内感と開放感を兼備していて、控えめに言っても作業用BGMでは終わらない上質盤。
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.401(2017年3月25日発行号)掲載)