ASIAN KUNG-FU GENERATIONによる3年6カ月ぶりとなる待望のニューアルバム『ホームタウン』。ローエンドがゆったりとした重心の低い音像の、新しいロック・ミュージックのサウンド像の模索した意欲作。彼らの得意とするパワー・ポップの楽曲がそろった今作は、まさにASIAN KUNG-FU GENERATIONのかえるべき場所<ホームタウン>と呼ぶべき作品となっている。収録曲には9月に発売のシングル"ボーイズ&ガールズ"、アニメーション映画「夜は短し歩けよ乙女」の主題歌"荒野を歩け"を含む計10曲。初回生産限定盤は、サントリービール「ザ・プレミアム・モルツ『The Premium Music』」の第8弾キャンペーン・コラボレーション楽曲で、ストレイテナーのホリエアツシが作曲を手掛け、一部ヴォーカルをとる"廃墟の記憶"など、他アーティストからの提供楽曲を中心とした5曲が収録されたCDが付属する。また、初回生産限定盤付属のDVDには、2017年行われたアメリカツアーより南米編のライブや海外ファンの私生活を追いかけたライブドキュメンタリーを収録。パワーポップの楽曲群に、時に直接的に時に示唆的に投げかけられるメッセージ、これぞ彼らにしか鳴らし得ない<王道>のロックと呼ぶに相応しい作品となっている。
発売・販売元 提供資料(2018/12/11)
アニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』の主題歌となった「荒野を歩け」、先行シングル「ボーイズ&ガールズ」等を収録したアルバム。 (C)RS
JMD(2018/11/08)
LA録音の前作ではパワフルで抜けの良い音を志向していた彼らだが、この3年半ぶりのアルバムでは音数を減らし、BPMも遅めのパワー・ポップに寄せた一枚に。そこへ音響面でのトライアルとしてヘヴィーな低音を引き立てることで、バンドとしてネクスト・レヴェルの迫力と凄味を帯びた音の鳴りを獲得している。スライド・ギターがルーズに絡む"レインボーフラッグ"や、ダビーでサイケな領域に踏み込む"さようならソルジャー"など、一筋縄ではいかない工夫も随所に。一方、リヴァース・クオモと2曲を共作し、畳野彩加(Homecomings)とデュエットするといったコラボの趣もあり、初回盤に付属のEPではホリエアツシやグランド・ニコラス(フィーダー)らとの手合わせで、伸び伸びと音楽性を拡げてもいる。
bounce (C)鬼頭隆生
タワーレコード(vol.422(2018年12月25日発行号)掲載)