数々のヒット曲と、新たに書き下ろされた6曲、全13曲で構成された『三毒史』。多彩なゲストボーカリストたちがそれぞれ無二の魅力を放つデュエットアルバムでもある。宮本浩次、トータス松本、向井秀徳、浮雲とのコラボレーションに加え、新たなゲストボーカルを迎えた。まず、キャリア三十年を超えてなお挑発的な表現を続ける櫻井敦司(BUCK-TICK)とのツインボーカル曲「駆け落ち者」。そして東京事変のオリジナルメンバーであり、その後もなにかと椎名作品に参加している鍵盤奏者ヒイズミマサユ機(H ZETTRIO)とのデュエット曲「急がば回れ」を収録。 (C)RS
JMD(2019/04/23)
2018年、デビュー20周年を記念した作品リリースや全曲ストリーミング配信、アリーナツアーの開催など、アニバーサリーイヤーを盛り上げた椎名林檎。その締めくくりを飾り、前作『日出処』より実に5年振りとなるオリジナル・フル・アルバムを、デビュー記念日となる5月27日にリリース!
タイトルは『三毒史』。人の善心を害する三種の煩悩とされる、貪(むさぼり=豚)、瞋(怒り=蛇)、癡(迷妄=鶏)。それら「三毒」を、本作では全13曲に編み上げている。"獣ゆく細道"(w/宮本浩次、日本テレビ系「news zero」テーマ曲 2018~)、"目抜き通り"(w/トータス松本、GINZA SIX オープニングテーマソング2017)、"長く短い祭"(「コカ・コーラ」2015年サマーキャンペーン CMソング)、"神様、仏様"(au スマートフォン「isai vivid」CM ソング2015)ほか、2014年に発表した前作『日出処』以降に制作された、番組テーマ/CMソング/ドラマ主題歌などお馴染みの楽曲を交えながらも新たに描かれるフル・アルバム。
発売・販売元 提供資料(2019/04/05)
宮本浩次やトータス松本との既発曲を含むとはいえ、般若心経とド迫力の管弦打楽器とDJ大自然によるエフェクトが絡み合いながら押し寄せる"鶏と蛇と豚"をはじめ、約4年半ぶりのオリジナル・アルバムは予測不能なほどにスリリング! 櫻井敦司(BUCK-TICK)を迎えたツイン・ヴォーカル曲"駆け落ち者"なんてまさにバトルのようで(公開済みの衝撃的なヴィジュアルに偽りなし)、どちらが真に迫る歌を聴かせられるかを荒野で競っている画が浮かぶ。さらに、ディストーション・サウンドに乗せて大胆気ままに毒づくヒイズミマサユ機とのナンバーなど、とにかく好戦的でダイナミズム溢れる楽曲に奮い立つ。ジャジーなアレンジの上で狂おしい心情をこぼす"TOKYO"には初期の頃の懐かしさを感じたり。
bounce (C)田山雄士
タワーレコード(vol.427(2019年5月25日発行号)掲載)