通算14作目、前作から3年ぶりとなるスタジオ・アルバムが完成。今作は彼らのアルバムとしては初めて、ギターよりもピアノで当初の着想を得た作品。レコーディングは2020年から21年にかけての冬、長年のコラボレート相手デイヴ・エリンガ(ザ・フー)と共にウェールズ・モンマスのロックフィールドと、彼らがニューポートに所有するドア・トゥ・ザ・リヴァー・スタジオで行われ、その後デヴィッド・レンチ(ブロッサムズ、フランク・オーシャン、アーロ・パークス)がミキシングを手がけた。 (C)RS
JMD(2021/08/05)
静かなる激情が作品全体を支配、通算14作目となる最新作が登場!
通算14作目、前作から3年ぶりとなるスタジオ・アルバムが完成。今作は彼らのアルバムとしては初めて、ギターよりもピアノで当初の着想を得た作品。
レコーディングは2020年から21年にかけての冬、長年のコラボレート相手デイヴ・エリンガ(ザ・フー)と共にウェールズ・モンマスのロックフィールドと、彼らがニューポートに所有するドア・トゥ・ザ・リヴァー・スタジオで行われ、その後デヴィッド・レンチ(ブロッサムズ、フランク・オーシャン、アーロ・パークス)がミキシングを手がけた。本作収録曲の「ザ・シークレット・ヒー・ハド・ミスト」にはジュリア・カミング(サンフラワー・ビーン)、「ブランク・ダイアリー・エントリー」にはマーク・ラネガンと、ゲスト・ヴォーカリストが2人参加している。収録曲は内観、静かな激情と崇高でたまらなく魅力的な曲を完璧な形で融合。これらの要素はオープニングの日本人にとっては興味深いタイトル「スティル・スノーイング・イン・サッポロ」のアンビエントなハミングから、エンディングまで全体にわたっている。
発売・販売元 提供資料(2021/06/30)
約3年ぶり、オリジナル作としては通算14枚目となるニュー・アルバムが到着。デビュー以来多くの作品を共にしてきた盟友でもあるUKロック界の大御所デイヴ・エリンガがプロデュースを手掛け、録音にはウェールズの名門スタジオであるロックフィールドも使用……と、今作も英国音楽好きにはたまらないキーワードが並ぶ。興味深いのはソングライティングがギターではなくピアノ中心に行われ、演奏でも数多くフィーチャーされていること。曲はよりメロディアスに変化し、サウンド面でも芯の強さに加えて美しさと豊かさが増しており、作品全体が醸し出すのはノスタルジックな印象。つまりマニックスらしさを保ちつつ、そのセンティメンタルな持ち味をさらに強調した、過去のどのアルバムとも色の違う新たな傑作だ。
bounce (C)赤瀧洋二
タワーレコード(vol.454(2021年9月25日発行号)掲載)