ペンタトニックスの最新クリスマス・アルバム『エヴァ―グリーン』
3年連続グラミー受賞、アカペラ・グループ史上初の2作連続全米1位、動画総再生52億回超えの記録を持つペンタトニックスが、最新クリスマス・アルバム『エヴァ―グリーン』を発売する。アルバムに先行して公開された「イッツ・ビーン・ア・ロング・ロング・タイム」は終戦後の1945年、サミー・カーンとジューリー・スタインが作曲し、当時のベスト・セラーズ・イン・ストアズ(Billboard Hot 100の前身)で1位となり、欧米のスタンダード・ナンバーとして数々のアーティストたちにカバーされてきた名曲だ。近年では映画『アヴェンジャーズ/エンドゲーム』のエンディング曲として使用された。久しぶりに会えた恋人にキスをせがむラブソングをペンタトニックスがしっとりとしたアレンジで歌い上げることにより、一層音の厚みを深めた楽曲に仕上がっている。
12月に開催される米クリスマス・ツアーの発表と同時に公開された同曲のショートMVは、静寂の中で歌い上げる5人と過去のライヴ映像がミックスした内容だ。 最新オリジナル・アルバム『ラッキー・ワンズ・デラックス』(国内盤)では、Little Glee Monsterと共演した「ミッドナイト・イン・トーキョー」での日本語歌唱や、近未来的なMVでファンを驚かせてくれた彼らだが、クリスマス・アルバム『エヴァ―グリーン』では、公開されたジャケット写真のように、どこか懐かしく暖かみあふれた作品となりそうだ。
発売・販売元 提供資料(2021/10/01)
ほぼ毎年のように届けられる彼らのクリスマス・アルバムもこれにて5枚目。まだまだネタには事欠かず、ポール・マッカートニー"Wonderful Christmastime"やビーチ・ボーイズ"Little Saint Nick"などロック生まれのスタンダードに加え、クリスマスに感じる孤独を綴ったジョニ・ミッチェル"River"、さらにはスティーヴィー・ワンダーのハートフルな"I Just Called To Say I Love You"などは安定感と選曲の巧さで聴かせる流石の出来映え。彼らオリジナルの表題曲や、アレッシア・カーラ、リンジー・スターリングをそれぞれ招いたコラボにも注目したい。
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タワーレコード(vol.456(2021年11月25日発行号)掲載)