ガル・コスタ2021年新作。ホドリゴ・アマランチ、シルヴァ、セウ・ジョルジ、チン・ベルナルデス、フーベル、ホルヘ・ドレクスレルほか、ブラジルを中心とした旬のミュージシャンと作り上げた「現代のドミンゴ」とでも言うべき風格漂う一枚。
ストリングスを大々的にフィーチャアしたブラジル音楽黄金期を思わせるアレンジは、ガル・コスタが前作『A Pele do Futuro』で見出した才能フェリピ・パチェーコ・ヴェントゥラによるもの。一方で各アーティスト自身がギターを弾くなど、それぞれの自主性を重んじながら制作。
曲によっては客演したアーティストがアレンジにも関わりつつ制作されたのだとか。ホドリゴ・アマランチを迎え軽快なリズムでよみがえった『Domingo』収録のボサ "Avarandado" に始まり、名作『Gal Canta Caymmi』で披露した"So Louco"はシルヴァと披露、ブラジル一の伊達男セウ・ジョルジのジェントルな歌声に酔いしれる "JuventudeTransviada"、チン・ベルナルデスらしい耽美なストリングスも素晴らしい "Baby" 、胸を締め付ける名曲 "Coracao Vagabundo" は話題のフーベルとのデュエット、ディラン曲にカエターノがポルトガル語詞をつけた "Negro Amor (Its All Over Now, Baby Blue)"はウルグアイ出身のホルヘ・ドレクスレルと、そしてラストはカエターノの末息子ゼカ・ヴェローゾとこちらも『Domingo』収録の名曲 "Nenhuma Dor"...。
自身がこれまでのキャリアで取り上げてきた名曲群を、ブラジルの今を代表するアーティストと綴る極上の全 10曲。そのあまりに儚く美しい音楽は、パンデミックな世界を生きる人々にとって最高の癒しとなるだろう。
発売・販売元 提供資料(2022/08/12)