この「何処にもない」感じ、如何にも80年代中期らしいね
YMO散開後の細野晴臣プロデュースの元、1985年にリリースされた越美晴6枚目のアルバム。作品の方向性としては、1982年に同じく細野プロデュースで作られたゲルニカ『改造への躍動』に近いか。この浮世離れして生活臭のない感じ、レーベルメイトであるピチカート・ファイヴがノンスタンダードに残した諸作と共に(プレ)渋谷系とも言えようか。ちなみにB面3曲目「走れウサギ」は、金井夕子のアルバム『ecran』(1981年)収録曲のカヴァー。 (C)オンライン:奥田 賢悟
タワーレコード(2023/03/10)
細野晴臣プロデュースにより1985年にノンスタンダードレーベルからリリースされた越美晴 6 枚目のアルバム『ボーイ・ソプラノ』。テクノポップのサウンドをベースに、クラシックをテクノの手法でカヴァーした作品や、美しく澄んだ歌声と共に広がるエキセントリックで不思議な世界。秀逸なオリジナル曲の数々を含む、まさに名盤!最新リマスタリングでアナログ盤のリリースが決定! (C)RS
JMD(2022/10/21)
クラシックとテクノポップの融合による名盤
越美晴「ボーイ・ソプラノ」アナログ盤でリリース!
細野晴臣プロデュースにより1985年にノンスタンダードレーベルからリリースされた越美晴6枚目のアルバム「ボーイ・ソプラノ」。テクノポップのサウンドをベースに、クラシックをテクノの手法でカヴァーした作品や、美しく澄んだ歌声と共に広がるエキセントリックで不思議な世界。秀逸なオリジナル曲の数々を含む、まさに名盤!最新リマスタリングでアナログ盤のリリースが決定!
A1. 野ばら
作詞 Johann Wolfgang Von Goethe[日本語詩:近藤朔風]
作曲 Franz Peter Schubert
編曲 越 美晴
A2. 夕べの祈り
作詞 山上路夫
作曲 細野晴臣
編曲 越 美晴
A3. アヴェ・マリア
作詞 Sir Walter Scott
作曲 Franz Peter Schubert
編曲 越 美晴
A4. マリアンジュ
作詞 越 美晴
作曲 越 美晴
編曲 越 美晴
B1. マドモアゼル・ジュジュ
作詞 児玉真澄 / 越 美晴
作曲 越 美晴
編曲 越 美晴
B2. カトレアの夜
作詞 越 美晴
作曲 越 美晴
編曲 越 美晴
B3. 走れウサギ
作詞 糸井重里
作曲 細野晴臣
編曲 越 美晴
B4. リップ・シュッツ
作詞 越 美晴
作曲 越 美晴
編曲 越 美晴
発売・販売元 提供資料(2022/10/20)
このアルバムでコシミハルは、シューベルトの歌曲をテクノポップとして再生し、このアイデアをマトリックスに越美晴本人と細野晴臣が書き下ろした新曲を加えて制作された。当時、この作品をはじめとして高橋悠治と矢野顕子もクラシックと高橋の歌曲を原曲通りに取り上げたアルバム《BROOCH》や、クラウス・ノミのアリアのテクノ化など、昨今のポスト・クラシカルの前景化とも言える情況が始まっていた。タイトルの《ボーイ・ソプラノ》は変声前の男子が一時的に持つ特殊な歌声のこと。カウンターテナーとはその意が異なる。コシミハルは男子に宿る束の間の美声をコスチューム化して纏い、本作ではローラン・プティのように舞う。
intoxicate (C)高見一樹
タワーレコード(vol.161(2022年12月10日発行号)掲載)